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プロローグ
二つに結んだ少女。
高校一年生。
彼女は青の孤独を抱えている。
普通の顔、普通の家族、普通のみちる。
何の突出したところなどなかった。
そんな彼女に、普通ではない変化が起きてしまった。
普通の大学を卒業して、普通にOLになって、普通に結婚して……。
そう、彼女はある現象が起きなければ、普通に生きるはずだったのだ。
竜神の血を引く彼女は、その能力を発動させる。青の孤独という能力。
発動条件は、彼女の血筋が絶える事態に陥ること。
大きな津波がすべてをさらう。
海沿いに生きる血族たちは全て滅ぶはずだった。
そう、彼女の青の孤独が発動しなかったら。
従弟で同じ学年の圭太と行動を共にすることになる。
彼の未来を変えるために、みちるは全てをかける。
例え、自分が飲み込まれてしまうとしても。