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ネスト


馬丁のネストは、ベッドの中では少し性格が変わる。


色っぽくなるのだ。夜に彼が微笑むと、昼間はなんとも思わない口元のホクロまでとても艶めいて感じられて、見ているだけで鼓動が早くなってしまう。

それと少し乱暴になるのだ。他の人達が優しいだけに、そうされるとひどく興奮してしまう。


そんなだから、彼とする時はいつも声を抑えられなくて、かなり大きな声を上げてしまう。

普段は優しいのに、そういう時だけ意地悪になる彼は、時折わざと窓を開ける。いくら防音がしっかり効いた部屋とはいえ、窓を開けていては意味がない。

当然、声が周囲に聞こえてしまっているのだろう。後日、住み込みのリェンやセルゲイなどとする時は、嫉妬のせいかいつもよりしつこくなる。

リェンは特にひどくて、朝まで少しも休ませてもらえなくなる。時に嫉妬のあまり泣いてしまうリェンがたまらない。


昼間のネストは普通の優しい人だ。

馬に乗ったことなどなかった私に、とても丁寧に馬のことを一から教えてくれた。馬の世話をする手つきにも、愛情をたっぷり感じる。そして馬を見る目つきがとても暖かいのだ。


以前、馬を引いてもらいながら「昼と夜で別人じゃないのかって疑うことがあるわ」ってこぼしたことがある。そうしたら「反動ですかね?」って笑ったんだけど、その笑みから突然夜の彼と同じ濃い色気が漂ってきてびっくりした。

別人じゃないわね、ってすぐに思い直した。

明日の夜はラスト、騎士のセルゲイです。

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