レア種族っぽいのですが
『通常のエリアへの転送に不具合があります。シュロップ様のアバターを郊外の無人エリアへと自動転送致します。詳しくはメニューまたはチュートリアルをご確認下さい。』
「は?ちょっとどういう事待って!待って!説明プリーズ!」
何が何だか分からないまま慌てているうちに明るい場所へと転送は終わり足に地面の感触が伝わってきた。
「んっ?ここは…。」
シュロップが目を開けると人気の無い、寂れた建物と建物の間の通路にいた。建物に手を伸ばしてみるとセメントのような何かで出来ていると分かる。
『チュートリアルを開始します。まずはメニュー画面を起動させて下さい。思考する事によってメニュー画面を表示、確認する事が可能です。』
さっきのコロナの声だ。メニュー画面オープンっと…おっ?開いた!
『次にステータスのご確認をお願いします。種族や職業についての確認が必要です。』
ステータスを選択して、種族はっと…。
「魔人【特殊】って…レア種族?マジで?」
『マジでございます。なお、シュロップ様の種族についてご説明しますと、魔人は人から忌み嫌われている種族でございます。場合によっては命を狙われる事さえあるでしょう。』
「ヤバいじゃん!何でそんな種族を設定しているんだよ!」
『ご安心下さいませ。種族の基礎スキルに変身【人化】というモノがあり、制限はございますがMP等の使用コスト無しで人の姿になる事が出来ます。』
「…その制限っていうのは?」
『最大で今現在2時間しか継続して効果がありません。またクールタイムとして継続して効果が発動した時間の半分の時間は同じスキルが使用出来ません。』
「それはつまり最大で2時間使えるが、1時間で効果を切ると30分は次に変身は使えないと?」
『その通りでございます。』
それはかなりリスキーな縛りプレイが要求されるな…街での行動に制限とか本気でしんどいかもしれない。
『勿論、リスクにはそれなりのリターンがございます。まず、高い身体能力に魔力、そして他の種族では使えないであろうスキルの数々!』
「ほう!そんなものが!」
『あるんじゃないかなぁと推測致します。』
「分からないのかよ!」
『未来は誰にも分かりません。』
「いや、それ違うから!絶対使い方間違ってるから!」
『なかなか面倒なお客様ですね。』
…面倒って言っちゃったし、お客様だと思ってこの対応だったのね!?
『説明を続けますよ?シュロップ様もお気になさっていると思われますが、種族の【特殊】というところについてでございます。』
また分からないとか言うんじゃないだろうね?
『普通の魔人は肌がとても黒っぽくて目が赤いのが特徴です。他にはこれと言って普通の人と変わりありません。しかし、シュロップ様は先祖返りなのか魔神の力と外見がかなり特徴的に出ています。』
「具体的には?俺、どうなってんの?」
『ステータス画面の名前のところをタップして下さいませ。自分の姿がメニューに投影されます。また、この操作で様々な状態異常等を確認する事も出来ます。』
名前のところをタップ…っと、出た!
「げ!?これってまんま悪魔にしか見えないんだけど?」
黒っぽい肌ではなく黒い肌、細マッチョの身体には所々に突起があったり、甲殻の様に硬くなっている所もある様だ。良く見てみると人の急所に当たる所などは甲殻に覆われている様だ。また黒い肌なのに真っ黒な髪の毛で闇に紛れるとカモフラージュ性能が高そうである。身長は178cmらしい。
『とても素敵でございますよ。まるでゴキブリの様でございます。』
何?俺は嫌われてるの?俺…何かしたの?やめて俺のライフはもうゼロよ!?
『では、続けて職業について説明させて頂きます。』
まだチュートリアル折り返ししていませんでした…ぐはっ。
ちょっと少し多めにアップしておきますね。
じゃないと物語のイメージ沸きませんものね。




