表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

止まった時計

止まった時計12

作者: とにあ

 窓ガラスから射し込む光がテーブルを白く焦がす。

 椅子の影にうずくまる僕は身じろぎすらできず、ただ息をつめる。

 僕しかいないリビングはどこまでも綺麗で息苦しい。

 助けてと紡ごうにも唇は動かず声は出ない。

 どこまでも綺麗で明るいリビングに誰かがいることは許されない。

 僕は心の中で助けてと繰り返す。


 十時十分。


 止まった時計。


 僕は何処にいるの?





 十時十分。






 部屋の時間はそれで止まってる。

 この部屋に一人住んでどのくらい?

 ベランダカーテンは引きっぱなしでさすがにちょっと埃が気になる。

 備え付けの食器棚見覚えのないグラス。

 発泡酒の缶をあけグラスに注ごう。


 ほら埃が見えなくなる。


 時間を忘れて止まった時に溺れよう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ