表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

プロローグ

 自分に自信が無かった。

 そこにいる理由を、ずっと探していたのだ。

 夏休みが始まって、もう理由もなくなったのだからと、誰と約束もすることもなく学校を飛び出した。

 知り合いは大勢いた。

 時々遊ぶくらいの関係だ。


「……」


 薄かった。

 もうずっと何年も過ごしてきたこの街では、もう生きていける気がしなかったのだ。

 行くなら今だ――。

 あらかじめ用意はしてあった。

 親には、友人とキャンプにいくと言って、数日間分の服と、食べ物を詰め込んだ鞄だ。


「行こう」


 鞄を背負って、家を出た。

 旅に出るのだ。

 嫌になって、逃げるのではない。


「旅だ」


 そうして、坂井真は歩き出す。

 高校2年夏。

 その遅すぎた青春の始まりを、僕は思い出す――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ