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第84回
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リコは夢を見ていた。過去にあった彼女のトラウマである。最近は見ていなかったが、ここ最近頻繁に見ることが増えた。リコの5年前の実際の出来事である。
場所はとある研究室。部屋は荒らされおり、その研究をするにはふさわしくない黒ずくめの男が一人ソファでくつろいでいる。手には銃を持っており、その男を囲むように数人の男たちが辺りのものを物色している。
部下「ボス、すばしっこいガキが一人残ってやした」
リコ「離せっ!!離せよ~!」
ボス「見つけたか」
部下「いえ、突然物陰から襲ってきて、一人やられました」
ボス「ほう?」
幼いリコは血に塗れていた。
ボス「このガキが?」
部下「あまり油断しなほうがいいっすよ」
フフッと笑い、リコの顎を無理やり指で正面を向かせる。抵抗するが大人の力には敵わない。
ボス「お前、ここんとこの娘か?」
数秒してから、口を開けるリコ。
リコ「ママとパパを、どうした?」
ボス「口の聞き方を知らんガキだな、質問を質問で返すとは。まあいい」
その男は指を離した。




