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第77回
リコ「お兄さん、お疲れ様」
電話ボックスの陰からその声は聞こえた。
サクラ「……お前はいったい?」
リコ「助けてあげたのに、お礼もなし?」
サクラ「……」
リコはただ者じゃない。サクラはそう感じた。
リコ「これ」
サクラ「ああ~」
リコは先ほどのパンフレットを手に持ち、軽く上に掲げた。
サクラ「いやぁ、ありがとう」
サクラはそれを受け取ろうと手を伸ばす。
リコ「だからお礼~!」
サクラ「お礼?」
リコ「ん~!」
ぐずった声を出しながらリコが指差した場所は、くたびれたファミレスだった。
サクラ「(なるほど、お礼、ね)」
サクラ「分かった分かった、好きなもの頼んでいいよ」
リコ「やった~!」
そうして二人はそのファミレスに入った。
ちりんちり~ん
ウェイトレス「いらっしゃいませ~」
サクラ「二人です」
ウェイトレス「かしこまりました、喫煙ですか?禁煙ですか?」
サクラ「じゃ、きん……」
リコ「喫煙で~」
「かしこまりました~」とウェイトレスは喫煙席に案内してくれた。
サクラ「お前、どうみても学生だろ」
リコ「それがなにか?」
サクラ「タバコは二十歳からだぞ」
リコ「まぁまぁ、きついこと言わないでよ、私、恩人、ドゥーユーアンダースタン?」
サクラ「……ふん」




