第44回
「そうか?」
本人は意識していないようだ。
そうこうしているうちに日は消えた。
「ほかのヤツらはどこじゃ?」
「ああ、真っ先に逃げていったよ」
「クズじゃな……」
「まあここで実験してることがバレたら色々ヤバイやつらだからなぁ」
「はぁ」
そうため息を吐くと、マモルは言った。
「でも最近、なんだか別の分野の研究も始めてるみたいなんだよね」
「へえ、あのタイムスリップバカたちが別のことか?」
「ほら、これ」
手渡されたのは、薬だった。
「なんじゃ?これは」
「さぁ?」
「は、はぁ」
「ヤツら未来研究部の話によると、この島と本州には空間にズレが生じているらしい。だから島からの移動を試みると、体調不良などの異常が起きるだろ?それは異常を警告なんだぞって、未来研究部のみんなは言ってる」
「……なんだか、もうただの中学生が考えたオカルトじゃのう」
「で、タイムマシンで時空を移動する際の刺激で人間が精神的におかしくなってしまうらしく、その対策としての薬なんだそうだ」
「ふむ、さっぱり信じられん」
「まあ、信じられなくていいけどな」
そんな呑気な話をしていたら、特別科の教師が飛んできた。火は消せたか?何が行われていたのかなどを詳しく聞かれたが、未来研究部の話だけは話さないでやった。実は私もマモルの口車に乗せられ、少しだけ援助金を出しているのだ。ハチも同じく。それから数ヶ月、何があったかは知らないが未来研究部は消えた。私の援助金はどうなってしまったのか、生徒も退学になったのだろうか。
◆◇◆
「と、そんな感じじゃ。まあひとまず休憩じゃ」




