第31回
よく考えたら俺女の子の部屋にいるんだよな……それを思い出すと急に今の状況にドキドキしてきた。俺は女の子の部屋におじゃましたことなんてないのである。
蛇口ひとつひねる音でもやたら色っぽく聞こえる。
「シュンくん、私がいるの忘れてないでスカ?」
「げげ…AI」
「も~!男の子なんだから☆」
「その、本命になれない幼なじみキャラの強がり設定、なかなかいいな……」
「シュンのことは、一番私が知ってるんだかラー!!」
「いきなりヤンデレ化するなよ」
「てへへ☆それにしても間一髪だったネ」
「ああ、まあ不規則な動きなく素直な蹴りだったのが幸いだった」
「そのコは外でスヤスヤしてるのかな?」
「ああ、このスタンガンかなり強力みたいでさ」
「あんまり私に近づけないヨネ?電気でショートしちゃうカラ」
「分かってるよ」
暇なのでAIとじゃれることにした。
「さっきまでで、何か得た情報はあるか?」
「うーん、ミカドくんの肉声データ、とか身長とか」
「なるほど、特に変わったことはないか?」
「そうですネー、特にはないですネ」
「そうか」
俺は玄関を開けた。
「ミカド」
「ん~~ん~~」
「あそっか、しゃべれなったんだな」
口にぐるぐる巻きにしたビニールテープを剥がしてやる
「はぁはぁ……起きたら、縛られてました」
「すまん、俺だ」
「ま、まさかそういう趣味で……!?」
「なわけあるか!」
することもないので、話を聞くことにした。
「で、誰に雇われて来たんだ?」




