第26回
「知り合いだったんですか。いやーこの子もいきなり攻撃してきたので、眠ってもらっています。大丈夫です、死んでいません」
「どうするつもりだ?」
「依頼主に届けます」
「依頼主って誰だ!?」
「さっきも言ったじゃないですか、秘密です」
話にならん。一か八か、力づくでやめさせてみるか。
「連れて行ったら困るって顔してません?」
「ああ」
「それも力づくでなんとかしようって顔だ。でも残念。アナタじゃ、僕に敵わない」
「やってみないと分からないぞ」
「何か、秘策でもあるんですか?」
「あってもなくても、俺はその子を守るって決めたんだ。」
「付き合ってるんですか?」
「それは違う」
断言した。
さて。はっきり言って勝ち目はない。だが、何も抵抗しないってわけにもいかないからな。
「その熱い気持ちはとっても素敵ですし、僕にも罪悪感はある。ですが任務なので。」
「そうか、でもこっちも譲る気はないよ」
「まさに、正義と正義がぶつかり合う瞬間ですね……」
「何言ってんだ……?」
「お互いに、悪気があるわけじゃないのに、こうやって戦わなければいけないんですよ?それってもはや、そう呼んだって差支えはないはずです」
「御託はいい、いくぜ?」
一点集中。はっきり言って俺は武術の心得もないし、体力もない。あるのはこの謎の能力。発生条件も未だに謎。俺は歩き、ミカドに近づいた。




