第25回
「転校生か?」
「そうです。僕の名前は文月ミカド。初登校でいきなり道を間違えて遅刻しましてね。来てみれば学校には誰にもいないし、校外からセキュリティロボは続々と侵入してきてるし、どうなってるんですかね?」
「こっちが聞きてえよ」
本当に敵意は無いようだ。
「それにしても、聞いてた話と違いますね、結構生徒もいっぱいいると聞いてたんですが」
「いろいろあったんだよ、さっき放送があっただろ?」
「ああ、あのよく分からない放送ですか……っていうと、なにか事件が起きたということですか?」
調子が狂う。コイツ本当に何も知らないようだった。
「体育館に呼ばれて、生徒たちがほとんど殺されたんだよ」
「そんな馬鹿な(笑)」
「今の状況だって異常なんだから、そんなことが起きてたっておかしくないだろ?」
「そうですね、よそ見してるといつ死ぬか分からない。ふー、思っていた学校とは違いました」
「ずいぶん余裕だな…」
「こう見えても僕は戦闘経験は豊富でしてね、この学校への編入も、だいぶ交渉を受けたのちに、来ましたから」
彼の背後には、故障したセキュリティロボの残骸が転がっていた。
「これ、お前が?」
「急に外から襲ってきたので、壊しました」
「どうやって?」
「企業秘密です、まあ僕は雇われてると思ってくれるといいんじゃないですかね」
「雇われる?誰に?」
「それまた秘密なんですよ、ごめんなさい」
謎だらけだな。
「そういえば名前を聞いてないかったですね」
「ああ、俺はシュン」
「そうですか。あー、そうか、僕も苗字無くなっちゃうんですよね、結構気に入ってるのに」
「郷に入っては郷に従えだ」
「まだ慣れてないもんでして……仲良くできたらいいですね」
「お前みたいな素性の知れない奴と仲良くなれる気はしねえけど」
「冷たいですね……僕はあなたのその能力?のようなもの、凄く興味があるんですけど」
「何のことやら……」
「白を切るおつもりですか、まぁいいですよ、さて」
とう!っと下駄箱から降り、ミカドはズボンについた埃をはらった。
「今日は収穫もあったし、この辺で帰ります、ではまた会いましょうシュン君」
そう言いながら、下駄箱の後ろに向かうミカド。
「よいしょっと」
おいおい。お前……そこにいたのか。
「重いですね、僕より身長も高いみたいですし」
「おい、メイをどうした?」




