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第21回

 どうやら10年前くらいの雑誌だった。うちの工学科の倉庫にもありそうだな。今じゃCPUもメモリーも全部、10倍以上のスペックになっている。当時の自分には想像もつかなかったが。


「科学はこの10年でかなり進歩したなぁ」

「あと10年したら、今の10倍凄くなってるのかしら?」

「いや、それはないだろ、もう十分だろ」

「10年前にそんなことを言ってた人がいたけどね」

「まあ確かになぁ。セキュリティロボが個人でも買えるようになったのもここ数年前だし10年単位で考えること自体、甘いかもな」

「AI技術だって、ちょっと前ではお遊びレベルだったし」

「そうだな」


 会話しながらのカップ麺を食べ終わる。


「さて、じゃ行くか…」

「その……本当に大丈夫なの?」

「平気だよ。まあ、学食までの距離はせいぜい走って3分ってとこか……?」

「3分か、MPがもうちょっと回復したら何回かに分けて行けるかも」

「回復か、それってどうやって回復するの?エリクサーとか?」

「そんな便利な回復アイテムがあったら回復魔法なんて商売上がったりよ」

「そ、そうか」

「そうね、30分ぐらい横になったら回復するわ」


 30分か。まあ俺もそれぐらいは準備したいしな。


「じゃあ俺も寝るわ。雑魚寝で」

「うん、分かった」


 メイは自分のベッドへ向かった。俺は適当に柔らかいカーペットで雑魚寝する。色々あって疲れていたせいかすぐに俺は眠りについた。すると、また記憶にない夢が始まった。


     ◆◇◆


「うちの子、助かるんですよね!?」

「この島にちゃんとしたお医者さんがいれば助かったんですけどね…」

「この病院では治せないんですか?」

「ここまで複雑な手術は無理ですよ」

「そうですか…」

「外のいい病院を教えましょう。素早く船で移動すれば何とかなるかもしれません」

「外は…ダメなんです、お願いです。お医者さんを呼んでもらうってことは難しいでしょうか?」

「医者を呼んでも、環境がないんですよ、ここの病院には」

「なんてこった…!!」

「お子さんのことを本気で心配するなら、島を出るのが賢明でしょう」

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