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第12回

     ◆◇◆


「ん、ごめん寝てた」

「おう、おはよう」

「私、どれくらい寝てた?」

「いや、30分ぐらいじゃないか」

「そっか、何もしてないでしょうね!?」

「しねえよ!」


 さて!という感じにメイは部屋にある武器みたいなものをクローゼットから引っ張りだしていた。外見は女の子チックな部屋なのに、こんな物騒なものが出てくるとは…


「果物ナイフに、スタンガン、護身用の睡眠スプレーに、なにしてるんだ?」

「一応、念のために出してるのよ」

「そうだ、スタンガン返すよ」

「いいわ、もっと強力なもの部屋にあったし」

「そうか…」


 ひと通り武器を出し終わったメイ。


「さて、色々考えたんだけど、私達はあんなヤツらにはいくら武器があっても勝てっこないわ」

「そうだな…そういえばさっきのセキュリティロボは?」

「一応いなくなったわ、相変わらず不定期に左右を往復してるようだけど」

「やはり外は危険だな、思った以上に。それに1階にいるやつより、たぶん強いんだろう、外見もこそ同じ旧式だったけど、銃声が違った。明らかに重装備だった」

「やっぱり1階のより、強いわよね」

「なんかここを抜け出す手っ取り早い方法ねえのか?ほら、魔法使いなら、ワープとか」

「だから、魔術師ね。使えたらとっくに使ってるわよ」


 まあ、こいつかすり傷程度は治せないらしいしな。


「失礼ね、治せるけど結構な体力とか色々使うのよ、いや体力ではないわね」

「じゃあなんだよ?」

「MPよ」

「え、MPって…?」

「そう、マジックポイント」

「RPGかよ!」


「あいにく保健室に逃げ込んだりアンタたちを保護する時に使い込んじゃったのよ。いい?魔術には得意不得意があるの。私だって1年くらい勉強すれば習得できるはずよ。ほら、そこに教科書もあるし」


 メイが指差す方向を見ると、一冊の本があった。『サルでも分かる魔術書~ワープ編~』と書いてある。……なんか簡単に会得できそうなタイトルだな。


「じゃ、じゃあ使い魔を召喚して、セキュリティロボをやっつけてもらうとかは?」

「使い魔召喚は、それなりの代償となる生贄とか、魔力を持つものが必要なの。これまたあいにくガーリーな私の部屋にはそんなもの無いわ…それより、手当てするわよ」

「ああ、そいえば血は止まったみたいだ」

「あら?そうなの、でも包帯は巻いておかなきゃ」


 スルスルっと慣れた手つきで包帯を巻くメイ。包帯を巻かれるのなんて初めてな気がするので、とても新鮮だ。


「話は戻るけど、とにかく!考えたんだけど、すぐにこの場所を離れるのはいい考えとは思えないわ」

「じゃあ、ここにずっと居続けるのか?」

「ここを拠点として、出る方法を考えるの、まあ最初からそうかなとは思っていたけど…」

「それに見て」


 窓のカーテンを小さく開け、グラウンドを指差すメイ。何事かと俺は窓の外を覗いた。


「マジかよ…」


外には、無数のセキュリティロボいた。動き回っているものもいれば、立ち止まってキョロキョロと見渡しているものもいた。

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