記憶の無い少女〈1〉
投稿が遅くてごめんなさい<(_ _)>
変更ごめんなさい(´・ω・`)
「・・・い、お~い」
《何か聞こえる》
「~~が~~~て~~~~~・・・・・・・」
《あぁ、待って・・・遠くに行っちゃう。聞こえないよ?・・・・それに眠いな・・・・・・》
♦ ♦
「・・・・・・まだ起きねぇのか?」
「うん。でも顔に赤みがさしていたから・・・もう大丈夫だと思うけど」
《?》
「ま、そのうち目覚ますでしょ」
「そのうちっていつだよ!」
《・・・う~ん。これってあたしの事話してるのか?寝てるから何とも分からんな・・・・ん?寝てる??》
「腹減った」
「「さっき食べたばっかりじゃん!!」」
《・・・・『さっき食べたばっかり』って・・・・あたし今日のお昼食べた記憶無いな、つまり食いっぱぐれた!?起きなくては!》
「ん、んんぅ・・・・・」
「あ、気が付いたみたいよ」
《ま、眩しい》
ゆっくりと目を開けると、3つの顔があたしを見下ろしている。
しかも、3人とも「特殊メイクでもされているのか?」というほど整った顔をしている。
《それともあたしの目がどうにかなっちゃったのか?》
でも、どれも見覚えがない顔だ。
その3人に手伝ってもらい起き上がる。
「はぁ・・・良かったわ。目が覚めて」(少女)
「これだけ寝てれば、気分もいいだろ」(少年A)
「具合はどうだい?」(少年B)
何かがあったらしいあたしを助けてくれたのはこの人達のようだ。
《実はこの人達知り合いなのかな?ははぁ・・・にしても、あたしの周りってこんな美形ばっかり揃ってたのか?・・・しかもなんか違和感?モヤモヤする・・・っていうか、ここはどこだろう》
次から次へと浮かんでくる疑問を抑えてとりあえず質問に答える。
「具合はどうだい?」(少年B)
「・・・あ、体調、ですか?・・・・少し目眩がしますが、他は・・・・・特に大丈夫です」
《はぁ、木のいい香りがするなそれに小鳥の鳴き声や風の音・・・うん。自然のあふれる素敵なところだ!》
何でそんな年よりくさい思考になったのか自分でもよくわからないが、心に陣取った恐怖を感じるほどの虚無感から私を慰めてくれている気がした。
今いる部屋を見回してみる。整理された机の上、本のぎっしり詰まった大きめの本棚、床には触り心地の良さそうな若草色のじゅうたんが敷かれ、ソファーが一つと木のベンチが2つ置かれている。壁にはカレンダーらしきものや、ポスターが貼られている他、小さな窓が2つあり、そこからは木々の緑と快晴の空、そして枝に留まる小鳥が見える。しかし、何か違和感。
《あれ?・・・変だよね?・・・・っていうかたまにグラグラ揺れてる気がするのは気のせいじゃなかったのか!》
「っ!!この家浮いてる!?」
「「「は?」」」
「・・・わけないよな・・・あ、ツリーハウス??」
「あ、ここのこと?そうそうツリーハウスだよ。素敵な眺めでしょ?ここはね、こっちの彼が設計したのよ!」(少女)
少女は少年Bを指さして言った。
「どうも」(少年B)
彼は少し照れて、ペコリと軽く頭を下げた。
「すごいですね!本当に!!」
「で、この3人で建てたのよ!それが大変でね、一週間もかかっちゃった」(少女)
《え!?・・・ちょっと待てよ!一週間でこんなに立派なものができるか!おい・・・》
が、嬉しそうに、誇らしげに言う美少女にそんなことを突っ込むわけにもいかないので、話題を変えることにした。
まだ最初の問題を解決していないし。
というわけで、まずは今の状況を確認しようじゃないか。
「・・・あの、それで、そのすいませんが、ココハドコナノデショウカ?・・・・・差し支えなければ何があったのかも教えていただけるとありがたいのですが・・・・・」
あたしがそう切り出すと、3人は顔を見合わせて黙ってしまった。少しの沈黙の後、少女が切り出した。
「覚えてないの?何も?」(少女)
「はい・・・何があったのでしょうか?」
「何かって、言われても。俺は偶然通りかかっただけで、目が覚めたらこっちが聞こうと思ってたんだよ」(少年A)
「?・・・偶然ではないんだろう?」(少年B)
「・・・・・」(少年A)
《何が起こったの?あたしとしてはこうして目が覚める前は平和に暮らしてた記憶しか無いんだけど。お母さんと・・・!?》
ここまで考えたとき、突然思考がフリーズした。
《待てよ!?お母さんってどんな人だったっけ?髪が長い?背は高い?・・・それに平和に暮らしてた、って何を思い浮かべて平和って思えたの?・・・・・あ、れ・・・あたし―――》
next☆