第7話
私の生活は充実してて幸せだった。
だから、退屈だったんだと思う。
退屈と感じ出したのは小学生の頃。
テストは上から数えたほうが早く、体育だってそこらの男子より勝ってた。
何でもできるってことはそれが当然と思うように自然となり立った。
だから、自分から珍しいことをし始めた。
知恵の輪、ゲームのタイムアタック、世界遺産を調べる、マラソン、サイコパスの心理テスト。
数々のできることをこなしてきたけど、全部身に着けることができた。
できないことを探すことが難しかった。
そんな日々を送ってきたから、嬉しかった。
不可能なことが見当たらない、本物に出会ったことが。
最初にファーストキスを奪われたときは当然動揺しました。
でも、そこを乗り越えて巨人の姿を見たとき、自分の目が信じられなかった。
わけじゃなかった。
目の前で起きたこと、想像もしたことがないこと。
それがこの不思議な出会いを。
関われる達成感を。
求めていたものの答えがあるかもしれない。
喜びが体の中を駆け巡ったことを覚えています。
カーマの力で廻った世界はすべてが新鮮だった。
カーマが飛んでくれた空は風を切る感覚を知った。
カーマが見せてくれた景色は頭の中に響く色鮮やかだった。
カーマと言う存在そのものを知ることが心をどんどん満たしていった。
カーマのことを知りたいと思うことは嘘じゃなかった。
だけど、カーマと過ごしていくと察してしまうこともある。
力があるゆえにやるべきことがあることを。
カーマが様々なことをしようとするところは前の自分を見ているように見えた。
私のときはわからなかったけど、カーマを見ていると何かを始めることへの探求心が目に見えて分かった。
一人ではできないことがカーマと一緒になってできるようになった。
対等の関係かは聞いてないからわからないけど、一人では得られない。
かけがえのない存在。
多分、人生で一番忘れられないことだと思った。
これからもカーマと一緒にいられることが、一番嬉しいことが言える。
何が言いたいかまとめると、カーマに会う明日が楽しみだってこと。