こいやぶれて、さんかあり
氷菓にはまだ早い季節だと思います。
あなた。
あなたがいて。
胸の奥でずっと好きだったあなた。
レモンをがりりと噛んだあなた。
数多のあなたが、
あなたとあなたが、
いる。 いた。 いる。
けれど、
だけれども。
そこに私はいないのだ。
あなたたちの場所に、
私はいない。
許されない。
たどり着けない。
こえられない。
こたえられない。
あなたのように
あなたのように
あなたのとなりに
いつか、いつか、いつかまた
その日は来ない。
あなたのとなりには
べつのひと。
わたしのとなりには
だれもいない。
はてしない物語には入れない。
いちご白書にも載りやしない。
物語は終わらない。
白紙のページが続いてく。
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_____..
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_____.
あなたが
あなたが
あなたが
だれかとともに歩いて行く。
わたしの知らないところへと。
わたしの知ってる顔のまま。
終わらない、終わらない。
あなたの物語が終わっても
終わらない、終わらない。
わたしとあなたが終わっても
おわらない、おわらない
つづかない、つづかない
ゆめはおわり
まぼろしのあなたはつゆにきえ
うたかたのうたは成れずにうたう
おわり
面白いと思ったら、さっさと寝たほうがいいと思います。
寝起きなら顔洗ってきたほうがいいと思います。