れーずん
目減りした愛情、
演ずる、怨ずる、脱兎、抱っこしてよ沈湎するから、
あなたの筋肉に。トォテムポォルに。
と
あさのなかで、
おまへは、
わたくしに言うのだけれども。
でろん、でろん、に、やさぐれた、わたくし達の屋根はもう、時のあめつゆ、凌げまいに。
恋の矢を、おまへの、したっぱらに、つらぬきとほした事もあるが、
その、矢も、子宮から抜けかけているのでは、あるまゐか、
放心
嘆息
しかし、その哀感らも、むしろ安閑とした黒色なので、
始末という語をてのひらにまろばす。
ああ
テレビジョン、点けよう。
おまへの好きな、漫談家が、軽口しているし、
ニコニコ、
わらえるね、
はなのやうに、
わらつてごらんな、
形而上での、おまへは、かがやける、青い鳥、
さばえなす、癘気なんかも、よせつけない、
だが、わたくしは、
そのさばえなす、の枕詞のなかに所在する、
銀蝿かもしれないね、むしろ。
しかたなし、
われわれの獣の時代への、さやけき、黙祷。
あさ八時の太陽の、真裏へ、隠れた、
月のひかりに、はや、おののきて。
身と身、
掠めあいもせずに。
隣人愛が、
毛羽立った食卓を、
囲繞してゐる次第である。
了。