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俺(スマホ)の機能をとりあえず整理する

 寝よう、寝ようと考えていても、フル充電時は眠くないもんだから、ついつい色々と考えてしまう。


 起床まであと2時間50分。

 とりあえず、少しは寝るかな……。


 ここまでで分かったことは以下の通りだ。


『基本機能にはアプリを起動しなくても介入できる。』 


 つまり、カメラや電卓、アドレス帳、電話など、このスマホが持つ基本的な機能に関しては、アプリを起動しなくても俺の身体の中で操作が出来る。

 カメラも、俺が前面のインカメラや背面のメインカメラを使って周りの景色を見ていても、画面には何も表示されない。

 画面オフの状態でも使えるのだ。

 GPSが入っていれば自分の居場所も分かる。

 この感覚は不思議なのだが、別に何もしなくても、自分がどこにいるか、分かるのだ。

 でも、実際は頭の中で地図と照らし合わせないと正確な場所は分からない。

 バイブレーションもそうだが、基本機能は身体の一部のように使えることが分かった。


『物理的な可動部が無くてもある程度動かせる』


 これが一番ビックリしたが、スマホ自体に何らかの可動部品が付いてなくても、ある程度であれば、スマホを身体のように動かせるのだ。


 俺の背中の部分(つまり背面)には、折りたたみ式のスマホスタンドが埋め込まれている。

 これ、動かせた。

 今、俺は足の裏(スマホの縦の底)を充電用クレードルに差されている。

 背もたれは無いので、背面にあるスマホスタンドを出したり引っ込めたりは自由にできた。

 たぶん、この差さっている状態からもジャンプするように飛び出せると思う。

 でも……、着地はちゃんとできないだろう。


『アプリは全然自由じゃない』


 アプリのインストールによって得た機能は、原則的にはアプリを立ち上げて使わないと使えない。

 これは不便だ。

 このときは、画面がオフだと使えないので、画面をオンにしなければならない。

 ブラウザはアプリ依存なので、頭の中でブラウザを使うみたいな感覚では使えなかった。

 今、アヤノの部屋は就寝中で暗いので、俺がブラウザを立ち上げると、明るさが目立つ。

 明るさ設定(輝度)は自在なので、慣れれば瞬時に画面を暗くすることくらいはできるはずだ。

 アプリに関して言えば、スマホユーザーと使い勝手は変わらない。

 文字入力が、フリックやキーボードなんか使わなくても頭でスパスパ入力できるくらいだ。


 という感じだ。

 まだまだ基本機能もアプリも全然把握ができていないけど。

 ってか、電卓が基本機能だから、俺、計算めちゃはえぇぇぇ!

 超正確だわ。(電卓だから当たり前だけど)

 

 まあ、少しずつ身体スマホの使い方はマスターするとして、まずはアヤノとのコミュニケーションをとる必要があるな。

 このスマホにはある機能が付いているため、コイツを使えば、アヤノと会話ができるはずだ。

 明日早速試してみよう!


 あれ?

 なんかスマホになってウキウキしてる自分がいるな……。


 おやすみ!


〜〜 省電力モード 〜〜


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