第三十五話 策士ダレン
結局予定のところまで行かなかった。といっても次は恐らくそこまでいく……筈です。多分。
と、まあ前置きはこの位にしておいて続きをどうぞ。
あれからゆっくりと動く時がめぐり、アオト達は異世界へと召喚される魔法陣を踏み、異世界へと召喚された。それからはアオトだけがチート無しだったりその事でクラスメイトからの虐めが過激になったり王宮で居座る事は出来ても王国の人たちに冷たい目線を浴びせられるなど沢山の事があった。
そして今日、この世界である程度の経験を積み、力を高めてきた勇者メンバー全員は迷宮へと向かった。
迷宮“奈落”へと。
“奈落”は王国から30分から1時間程度馬車を走らしたところに存在する。王国から見て一番近いダンジョンであり最下級の危険度と呼ばれているダンジョンだ。それでもダンジョンはダンジョンなのでそんな王国から近い場所にあっていいのかと賛成派と反対派が言い争っているダンジョンだ。それでも未だに取り壊しが決まらずにそのまま保留になっているのは今回のように初心者や腕試しにはもってこいの場所だからだ。
その王国の名はイレスイア。様々な国がある中で立ち位置としては微弱ながらに良い方だとだけは言っておこう。
そして今日、勇者メンバーはとある人物を無くす事になる。後に最強の名を更に超えた人物を。
話は戻り勇者メンバーの行動に戻る。アオトはやはり誰にも相手にされずに“奈落”まで連れて行かれた。コトノだけはアオトと楽しそうに話していたが。
「第一魔法部隊、詠唱に入れ」
皆に聞こえる位に大きな声でしかも響きやすい男性の声の持ち主はダレン・ハーレット・グリファー。王国では第二特攻部隊隊長と言う肩書きを持ちながら勇者メンバーに剣の使い方を教えていた優秀な策士にして飛び抜けた剣の腕前の持ち主だ。年は若くある程度の貴族育ちで、今は二十前半で十六のときに王国の兵士になり、十八では第八特攻小部隊長の肩書きをもらったと言う戦場で天賦の才を発揮する人物だ。あまりの若さに嫉妬する者も数多い。それでも清々しい性格と誰もが敬うその白い容姿で大半の者から絶大な支持を受けている。主に女性陣からだが。更に言うならアオトと友好な関係を持ってくれた数少ない人物だ。
「第一特攻槍部隊は距離をとりながら魔物を惹き付け、第一特攻剣部隊は後衛に下がり第一魔法部隊の援護を」
その声と共に槍を持った者はそのリーチを使って距離をとりながら魔物を惹き付け、剣を持った者は敵を注意しながらそれでも素早く後衛に下がる。時間が経つに連れて第一特攻槍部隊の疲れが見られだした。今敵にしている魔物はダンジョンでは珍しいとも言える群れでその数は30から40にのぼり、時間と共に数を増やしている。
「第二特攻槍部隊は前へ、第一特攻槍部隊は僅かに後退。治癒部隊は詠唱を開始、格闘部隊は全軍前へ」
ダレンの声と共に装備が少しながら悪くなっている新たな部隊が前へ、先程まで戦っていた部隊はほんの少しながらに後退、治癒部隊が詠唱を開始。そして格闘部隊という剣や槍、杖を持たない部隊が前に出る。そのかわりにと拳には鉱石や魔物の素材でグローブのような物を装着している。
皆レベルアップしているからなのか若干動きが良くなっている。
「格闘部隊は魔物との交戦を出来るところで中断して後退、第一特攻槍部隊は即座に第一特攻剣部隊の元まで後退、第二特攻槍部隊は魔物の密集をはかるべくリーチを使って壁際に集めよ」
「「「「「はい!」」」」」
そこで格闘部隊やその他の指示を受けた部隊が返事を返し、指示通りに動く。
「……第一魔法部隊は前へ、その他の全部隊は第一魔法部隊より後ろへ」
指示と共にこれまた的確に指示通りの行動にでる。しかも今度は全員の歩調があった状態で。
「……今だ、放て!」
「「「《火球》」」」
「「「《炎玉》」」」
「「「《風玉》」」」
「「「《雷玉》」」」
第一魔法部隊の魔法が次々と放たれる。この部隊は大人数で組まれており攻撃は炎をメインとした風、雷属性の殺傷力の高い属性で編成されている。それにより数十と居た魔物は一気に数を減らし、十と少しと言う数まで落ちた。
だが第一魔法部隊の攻撃はこれで終わらなかった。
「《火柱》」
「《風柱》」
「《雷柱》」
三つの魔法が発動した。そして発動とともに目の前に居た魔物は炎の柱に呑まれ、風の柱に八つ裂きにされ、雷の柱に黒こげにされた。その魔法はどれも先程の魔法よりも高位なものでそれぞれの属性でトップの実力を持つ者しか放てなかった。
「治癒部隊は傷ついた者の手当を、無傷の者は休息をとりながら周辺への気配りを忘れるな」
「はい」
治癒部隊は先程も少し出て来たが明らかに数が少ない。その理由は使い手が圧倒的に少ない事が原因である。その中にはコトノの姿も含まれていた。
ここまで言えば分かると思うがこの全部隊は勇者メンバーによって編成されておりいるがダレンと王国の騎士が一部だけに限るが含まれている。
だがこの戦いでアオトの姿はずっと後衛のままだった。理由は無能だから。腹立たしくも思うが従うしかないアオトはこの場の誰よりも傷が深かった。コトノにかっこわるい姿を見せてばかりで恥ずかしいという男子ならではの傷を。
だがそれももうすぐ終わる事となる。次の階層は十九階層。崖があるアオトの運命を大きく左右した死を象徴するかのようなでかい崖。
最悪の時は直ぐそこまで来ている。
この小説を書き始めてから三ヶ月がいつの間にか経過して、このサイトに入ってからは早一年が経ちました。時間の流れって速いですね……。書き出した中二のときはこんなに沢山の人が見てくれるような事もなく、唯平凡に小説を書いていました。
書くのが別に上手いわけでもなく始めたこの小説(逆に下手な方かな?)。ちょっとした思いつきから始まったこの小説。ここまでやっと来たって感じで話が進まない時は進まない、進む時は進み過ぎるといったこの小説。僕としては読者の方々に自分の思いつきでも少しでも楽しんでもらえて、自分もそれを受けて喜べれば……って感じで書き始めた物でして。
最近良く思うんですけども果たしてこの小説で誰かが楽しんでもらえているのだろうか。と感じてしまいます。こんな事を思うのも自分がまだまだ未熟な者だからですね。そんな事を思わずに読者の皆様に楽しんでいただけれる日がくるようにこれからも全身全霊をかけて書いていこうと思います。
と、書いたところで悪いのですがそろそろ短編の方の締め切りが近くなりましてそろそろ作品の構成を考えたいと思っていますので土日、更には時々投稿できる日が減るかもしれません。短編の方もこちらに負けぬように頑張りますので完成を見てくれれば嬉しいです。それに付け足して言うならば今も自分が入っているサークルはメンバー募集中です。沢山の経験を積めるので一度こちらも見て頂けると嬉しい限りです(そのときは声をかけてくれれば概要を伝えます)。今更満載のような気もしますがこのような自分の作品を見て頂いて本当に嬉しく思います。そしてこんなへっぽこ作者が出しゃばった口の聞き方をしてしまい申し訳ない……。
感想、ご指摘及びサークルへの介入お待ちしております。




