第五話 考える日常
いつもどおりの短い文です。
主人公の名前はずっと出さないつもりです。
では、どうぞ
ダスク歴634年春の月38日
今日は当り障りのない一日でした。
朝起きて、そのまま朝ごはんを食べて、すぐに森の方へと向かいました。
午前中は淡々と木を切り続けました。勿論大木などを切るのは大変なので、小さくて日陰にあり、成長が見込めないものや、大きく育ちすぎて栄養が木に行き渡らなくなり、枯れかけている木などをピックアップして、切ることにしました。
そして、午後は木材を乾燥させるための部屋の設計図を書くことにしました。
建築などについて学んだことはないので『世界万物図書館』の能力を使い、知識を集めながら設計図を書いていこうとおもったのですが、最初に見たページで家を建てるためにはしっかりとどういった部屋割りをするかを考えてから設計をするべきだという話を読んだので、部屋割を考えてみたりしていると午後の時間のほぼ半分を使ってしまいました。
最後に木材をあとで、薪割りがし易いように乾燥させて今日の仕事を終えました。
今日一日で考えたことを最後に書き出しておきたいと思います。
これをみて、何が必要なのかについて考えていきたいと思います。
家について
・平屋建てで2LDKもあれば十分
・隣に木工室のようなものを建てておきたい
・拡張性を考えた建築の構造が理想的
もうひとつ考えたことがありました。
これは、新しい技術を取り入れていっていいものか、と言ったことです。
これから木材を加工していくということは、おがくずが大量に出ます。
これを固めて、オガライトという燃料を作ることが可能なのですが、これをしていいものなのかということについて、勝手に悩んでいます。
木炭に関しても、事故の産物といったような感じで、山火事などが起こったあと、なぜか炭のようなものができているといった認識のようで、生産法自体は確立していないのです。
そして、こんなことを考えていたら、家に帰るのが遅れてしまいました。
村長さんに心配をかけてしまったので、明日からはもっと時間を考えて行きたいと思います。
時間と言って、時計のことが思い浮かびましたが、自分で全部やるのはムリだろうとも思った一日でした。
ありがとうございました。