第一話 -その男は、対魔師-
どうも、久遠です。
何を隠そう、私は厨ニ病なので
今回も厨ニな設定でやって行きますよ(´・ω・`)
2043年
6月3日
20時00分
真・東京都
A-3地区
イタリアンレストラン[Mare]
の奥にある一席に1人の男が座って、ワインを飲んでいた。
すると
ピリリリリ…
ピリリリリ…
ピリリ ピッ
男は鳴っている携帯電話を取り出し電話に出た
男「はい」
男は返事をすると
受話器の向こうから
呻き声が聞こえた
???「うぅ~…うぅ~」
男「はぁ…またですか。」
男は呻き声を聞き呆れた声を上げた
???「またとは何だ!またとは!親友が飢えて困っているのに!」
男は受話器の向こうの人物の悪態に溜め息をついた
男「橘さん、僕は貴方の財布じゃないんですよ?」橘と言われた男はなおも食い下がらない
橘「なぁ…頼むよぉ、死んじまうよぉ…とぉまぁぁぁ」
とおまと呼ばれた男は溜め息をついた
とおま「分かりましたよ…A-3にあるイタリアンレストラン「Mare」にいます。」
とおまは橘に自分の居場所を伝えた。
橘「A-3だな、10分でいく!」
プツ
ツー
ツー
ツー
とおま「はぁ…まったく、あの人は」
一方的に切られた携帯をジャケットの内ポケットへとしまいながら
溜め息をつき、微笑みながら呟いた。
とおまはワインを一口呑むと、ウェイターをよんだ
とおま「すいません。連れが来るので、肉料理を5人分用意してもらえますか?」
用件を伝えると、ウェイターは一礼して厨房へと去っていった。
僕の名前は神夜 冬真
この真・東京都でIT関係の会社を経営している
先程の電話の主は、橘 神威
獣魔と呼ばれる異形の者を狩る事を生業としている。
獣魔は動物が突然変異を起こし、人を襲うようになった生き物だ。
この真・東京都で起きる犯罪の4割は獣魔によるもので、政府や警察は頭を抱えていた。
人々は獣魔を恐れて武器を携帯するようになった。
その為、犯罪も増加の一途を辿っていた。
その事態に歯止めを掛けるべく、政府は特殊武装警官隊[HOUND]を結成した。
猟犬の如く何処まででも追い詰める、と言う意味を込めて付けられた名前だ。
しかし、所詮犬は犬、政府の指示でしか動かない為、人々は自分たちの手で獣魔を倒す事にした。
そして出来たのが、対魔師[Hunter]
彼らは人々の依頼により、獣魔の退治や調査を行い、報酬を受け取る。
彼らは
対魔屋と呼ばれている。
橘さんも対魔師の一人で、対魔屋 橘をやっている。
一応この物語の主人公だ。
ここA-3と呼ばれる地区でレストランやブティックが建ち並ぶ地区だ。
真・東京都は、S,A,B,C,Dの5つのエリアに別れていて
エリア内は、さらに数個~数十個に別れている。
僕のいるA地区は主にレストランやブティックなどの販売店がある商業区画
B地区は工場などの産業区画
C地区は住宅街やマンションなどがある居住区画
そして、D地区には、浮浪者や難民などがいる治外区画
最後に、S地区
ここには、政府施設や関係者施設、真・東京都を代表する大企業のビルなどがある
政治区画
以上に別れている。
僕の会社はS地区にある。
まぁ
世に言う大会社だ
と、言う訳で橘さんはよくたかりに来る
ウェイター「神夜様、橘様をお連れしました。」
ウェイターに連れられ橘さんがやってきた
神威「よう!冬真」
来た
貧乏人
ブーツ、ジーンズにTシャツ、ジャケットというラフな格好で来るなんて…
やっぱりこの人には高級レストランは合わないな
神威「悪いな、いつも食わせてもらって」
橘さんはそう言いながら席についた
ウェイター「お待たせ致しました。」
丁度いいタイミングでウェイターが料理を運んで来た
神威「ぉお!旨そうだ!」
橘さんはウェイターが料理を机に置くと同時食べ始めた
それはもう美味しそうにだべるな、この人は
カチャカチャ
クチャクチャと
とても下品だ
まるで子供だな
冬真「で、用件はなんですか?まさか、ただ食べに来た訳じゃないですよね?」
僕の質問に橘さんは食べる手を止めた
神威「まぁ、実際金は無いんだけど。実は頼みたい事があるんだ」
橘さんは水を飲みながらそう言った
冬真「なんですか?」
神威「いやぁ、今使ってる銃の調子が悪いんだよ」
冬真「おかしいですねぇ、そんな簡単に壊れるような作りじゃないと思うのですが。見せてください」
そう言い、銃を受け取った。
冬真「う~ん…かなり劣化してますねぇ、てか溶けてるじゃないですか」
受け取った銃は所々が溶けていて
調子が悪い所か、撃てないような状態だった
神威「まぁな」
何故かどや顔
神威「だから、新しいヤツにしようかと思ってな。あ、旨いなこれ」
そう言い、橘さんはまた食べ始めた
冬真「丁度新しいモノの試作品が出来た所なんで、それをあげますよ」
その時
ガシャーン
と言う音と共に、入り口の方から悲鳴があがった
冬真「何かあったようですね」
神威「店員が皿でもひっくり返したんじゃねぇのか?」
橘さんはまったく気にしない様子でラム肉のソテーにかぶりついていた
その時
ヴォオォオォォォン!
と言う獣のような唸り声が響いた
冬真「この鳴き声は!」
神威「人狼!!」
橘さんは立ち上がり
部屋から飛び出した
冬真「た、橘さん!」
僕も席を立ち上がり、橘さんを追いかけホールへと走る
ぐぉぉおぉお
う、腕が!Σ(・д・)
鎮まれ俺の腕!(`∀´)
まぁ
次回は、橘さんが戦いますよ(´・ω・`)