表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/202

新たな一歩

四葉のアミアです。特に書くことありません。

8/11日 学園長のセリフを一部改変

 

「じゃあここでひとまずお別れね、私はルオラと違って一般の試験を受けに来たから」

「そうか、なら合格できる事を祈っておくよ。俺は校長の所に行ってくるよ、じゃあまた入学式の時に会おう」


 俺はそう言ってサラゼルとは反対方向の方へ歩いて行った。


(あ、校長の場所聞いてねぇ)


 取り敢えず時間はたっぷりあるから学園の先生にも聞けばいいだろうと俺は思って、正門の所に居た門番の人に聞いてみた。


「すみません、この魔法学園の校長先生の所まで行きたいんですがどこか知ってますか?」

「あぁ、知ってるさ。お前は今月いっぱい行われてる試験を受けに来た者か?なら学園長には関係ないだろ」


(そうか、何も知らない人からみたらそうなるよな)


「いえ、僕は試験を受けに来た訳じゃないです。ここの学園の校長からこの様な物を頂いなのでこちらに来ました」


 そう言って俺は懐に仕舞ってある一枚の招待状を取り出した。


「なに!?学園長が直々に書かれた招待状だと…そんな馬鹿な。

 いや待て、確かに教頭が言ってたな。今月中に、この魔法学園の招待状を持った生徒が現れるとな。その生徒の名前はルオラと言ってあったか…」


(あっ、そうなんだ…俺の名前は先生方には広まってると考えた方が良さそうだな)


「ルオラは僕の名前ですよ」

「招待状の時点で最早疑ってはおらぬさ、学園長までの道のりは今ある所から向こうの方に行って右に曲がった所に建物がある筈だ。その建物の最上階に学園長の部屋がある。

 ちなみに君が言ってた校長とやらは学園では正しい呼び方じゃ無い。

 正しくは学園長だ、忘れるなよ」

「ありがとうございます」


 俺は感謝の言葉を述べて言われた通りの方向に歩いて行った。そして、歩きながらふと思った。


(てか、空間探知を使えばよかったな…その方が便利だった。まぁ、過ぎた事か)


 そんな事を考えながら言われた通りの右の方向に曲がったら校舎とは渡り廊下で繋がっているこれまた大きな建物が目に入った。


(学園の建物全部作るのにどんだけ金使ってるんだろ)


 そう思ってもおかしく無いほどの大きさだった。


 ルオラはそんな事を考えながら建物に入り誰にも邪魔される事なく最上階の部屋に辿り着いた。


「ここが学園長の部屋か」


 俺はほとんど緊張する事なく部屋の扉を3回軽く叩いた。


「どうぞ」


 そう呼び声が返ってきた。


「失礼します」


 学園長の部屋は普通の部屋だった、それでも普通の部屋よりは一回り大きい。

 学園長の背後には創立から今まで沢山の生徒が取ったと思われる様々なトロフィーや賞状が飾られていた。

 学園長の見た目は想像してた姿よりかなり若かった。

 まだ20代にしか見えない姿、その姿は見た者は彼女に魅了されるであろう。そう言っても過言では無いほどの美貌であった。他にも椅子に座っているが一切の隙が無い、そして身から溢れる高貴なオーラに似た物。


「何の用ですか?」

「学園長である貴方から招待状を頂いたルオラと申します。今回はこの魔法学園に入学しにここまで来ました」


 厳密には招待状を書いてもらっただがそんなに大差無いだろう。


「貴方がドントが言ってた天才児のルオラ君ね。歓迎するわ、私は魔法学園の学園長のケレン=リベラルと申します。

 さて、入学に関してはさっきも言った通り歓迎するわでも、その実力が本当にあるのか確かめさせて貰ってもいいかしら?」

「えぇ、その程度ならお安い御用ですよ」


 どんな難題が来てもルオラは解決出来る自信があった。恋愛関係を除いて…


「なら第一戦闘訓練場へ行きましょう。そこで私と戦って貰います」

「はい?」

「だから、私と戦ってその実力を示して貰うつもりですよ。何を使っても良いですよ」


 学園長が直々に戦うのはどうかと思うぞ…だがその実力は興味がある。


「分かりました。その第一戦闘訓練場とやらの場所は私は知らないので案内して貰っても良いですか?」

「えぇ、そのつもりですよ」


 こうしてルオラとケレン=リベラルは第一戦闘訓練場へと移動した。


 ****


「ここが第一訓練場か…ふむ、これは衝撃を軽減する

 結界か?ランク的には、最上級魔法に分類される結界魔法か…」

「凄いですね、よく分かりましたね。第一戦闘訓練場は様々なレベルの生徒が使用するので周りに戦闘の余波が及ばないように一番安全にしないといけないんです」


 なるほどね、仮に上級魔法の撃ち合いがあったら結界が意味を成さなかったら負傷者がどんだけ出るのやら…


「さて、では試験を始めましょうか。ちなみに、どんな武器や魔法を使用しても良いですよ」

「分かりました、俺は基本、武器は使用しないので魔法のみで行きます」


(ふぅ〜良かった、学園長が”本気で,,なんて言わなくて…戦闘で本気の言葉を聞いたら気持ちが昂って抑えられないからな。今度、気持ちを抑える訓練をしよううん…)


「何を呆けてるの?既に戦いは始まっているのよ」

「しまっ!?」

「終わりよ、絶望の旋風ウェアリーウィン

 最上級魔法を喰らいなさい」


 ルオラが抱えている問題―――今となってはクセの様な物になってしまったが―――に関して考えていると学園長が本気で仕留めに来ていた。

 咄嗟の事すぎてルオラは反応するのにコンマ数秒遅れてしまった。上級者同士の戦闘では、そのコンマ数秒が勝負を決する事になるが…


「流石のルオラ君でも至近距離で風の最上級魔法を喰らっては無傷では済まないでしょう」


 学園長が起こしたウェアリーウィンの暴威が発動さした本人を除く結界内に満ちた。


「この魔法ね…強いんだけど敵が見えなくなるのが難点よね」


 おおよそ30秒が経った頃ようやく結果内の視界が開けてきた。


 そこには平然とした様子で立っているルオラの姿があった。


「嘘…あの至近距離で喰らったら序列1位の奴でも立ってられるのがやっとなのよ」

「ふぅ、学園長の魔法も中々に危なかったですよ。油断して反応するのに遅れたので少し本気を出しちゃいました」

「な、何をしたの?」


 ルオラは学園長の魔法が発動した瞬間とある魔法を無詠唱で発動させていた。


「簡単な話ですよ。流石にあの距離で、あの魔法をまともに喰らったら俺でも重傷は免れませんから取り敢えず魔法の威力を軽減させる魔法障壁と空間魔法の次元結界を発動させただけですよ」


 ルオラは簡単に言っているが次元結界は空間魔法の最上級魔法に分類される魔法である。


「そんな馬鹿な事が…で、でも詠唱はどうしたの、詠唱する隙なんて無かったはず。もしかして予め詠唱を済まして、ストックしていたとか」

「いえいえ、無詠唱ですよ。特定の最上級魔法を除く全ての魔法は無詠唱による発動が可能なのでストックなどは一切しておりません」

「無、無詠唱だなんて…私でもまだ上級魔法までしか出来ないのに、その年で…そんなのまるであの人じゃない」


 ケレン=リベラルはルオラの強さに戦慄を覚えてた。


「でも、学園長まだ試験中ですよ。今度はこっちの番ですね。」

「そう、そうよね試験の途中だものね…学園長が逃げるなんて私のプライドが許さないもの、絶対に耐えて見せるわ。

 天に集いし 金剛の神よ 我の願いに応え その護りを我に与えたまえ 金剛の護り《プロテクション ダイヤ》」


 学園長を中心にひし形の透明な結界が現れた。それは光を反射し眩しいくらいに輝いていた。


「これが私がもつ最強の付与であり最強の防御魔法よこれが破られたら私の負けよ」

「学園長も本気を出しましたか…ならば俺も応えましょう。行きますよ」


 ルオラは手のひらを前に突き出すと一塊の炎を生み出した。


「行きますよ、太陽の怒り《ストライク サン》」


 この魔法はルオラが賢者時代の時に作った魔法の一つで、太陽に匹敵する温度の炎を凝縮して一つにし相手にぶつけるシンプル且つ凶悪な魔法である。近づくだけで並の人間は溶けてしまうがルオラが完全に支配下に置いている為そのような事は滅多に起こらない。だが直撃を除いて


「え、ちょ、待って、何!?その魔法は」

「チェックメイトですよ。学園長」


 学園長でも流石にストライク サンを喰らえば骨も残らず溶けてしまうのでルオラは結界を炎が破った瞬間に魔法を消した。


「学園長?これで合格になりますか?」

「…」

「学園長?大丈夫ですか?」

「は、はい大丈夫ですよ。少し腰が抜けてしまって…」


 そういう学園長は地面に座り込んで動かなくなっていた。


「学園長、俺は合格になりそうですか?」

「勿論よ…これで合格じゃなかったら誰も入れないわ。まだ入学までは早いけど入学おめでとうルオラ君、今日はもう帰ってもいいわよ」

「ありがとうございます。お礼と言ってはなんですが学園長の部屋まで送って差し上げますよ。お手をどうぞ」

「え?だだ大丈夫よ私一人で帰れるわ。貴方も疲れたでしょうから帰っても良いわよ」

「いえいえ、流石にそれでは悪いとは思うので」

「本当に…本当に大丈夫だから」

「そんなに否定せずとも、少し失礼しますよ」


 そう言ってルオラはケレンの手を取り少々強引に立ち上がらせる


「え、ちょ、ちょっと待ってよ」

「どうしたんですか?あ、なるほど腰が抜けたので歩けないんですよね。大丈夫ですよ」

「ちがうの、そうじゃな…ひゃぁ!?」


 ルオラはケレンを抱き上げ周りから見たらお姫様抱っこの状態にした。そこでルオラは左手の部分が少し濡れている事に気づいた。


(もしかして、この人もら…いや本人の名誉の為に気付かない振りをしよう。女性だもの)


「さ、恥ずかしいと思いますが我慢して下さい。誰にも見つかる事なく送り届けますよ」

「うぅ…」


 こうしてルオラは無事に試験を終え、学園長を誰にも見つかる事なく部屋に送り届け終わった。


「さて、もうこんな時間か…」


 空はかすかに赤みがかかっていた。


「また明日、ここに来て色々貰わないといけないな…

 そういえば俺、宿取ってないな…まぁ大丈夫だろ」


 少し不安が残るルオラだが無事に宿を見つける事が出来た為、夕食をとり自分の部屋のベットで明日の為にゆっくり眠るのであった。












8/9日 後書き変更


面白かった・興味を持った・次の内容が気になる、と思う方が居たら下の方にある⭐️方のマーク、ブクマ、感想、誤字報告の欲張り4点セットをしていただけるとありがたいです!出来れば誤字報告は無い方が嬉しいな。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ