本気の戦闘訓練 その5
四葉のアミアっちです。
キャラ設定を現在執筆中ですが、大変です。これ書いてるの8月5日ね。
この戦闘訓練の物語が短いのは少し理由があるんですがそれは次の物語で。
「少しハプニングがあったが予定通り最後のペア、ルオラとグアムの試合を行う」
切り替え早いな、おい。
「ルオラ、さっきのは凄かったじゃないか。その力を俺にも見せてくれよ」
「まず、お前にその力を出すに値するかどうかだ」
「ハハハハ、出させて見せるよ!必ずな」
「あぁ、楽しみにするぜ」
半分ノリで喋ってたが、どうしたのもか。全力の身体強化を出してもすぐに終わるだけだからな…まずは様子見からで良いか。
「両者準備は良いな?では始め!ピーー!」
開始の笛が鳴りグアムが仕掛けてきた。
「このコンボを避けてみな!空間連結と岩貫弾」
初見殺しのコンボだな、点と点を繋げ自由に行き来出来るポータルを活用して、殺傷力が一番あるロックバレットをポータルでワープさせる。
気づいたら全周囲にロックバレットが迫っていて避ける術が無くやられてしまうと言う。
空間魔法と恐らく土魔法の使い手だ…厄介な組み合わせだな、だがそれが通じるのは普通の魔法士のみだ…俺は元賢者だ。
「甘いぞ、次元結界」
何気にこの魔法が一番安全で使いやすいかもな…
「フハハハ、流石だなルオラよ。今度は貴様から仕掛けてこい」
「そうか、まずは小手調だ。水槍」
俺が生み出すバレット系は全てに独自の回転をかける事で威力を数倍にしてある。
「そんな物効くか!次元結界」
アイツも空間魔法の使いだからディメンションフィールドくらいは当たり前か…
「中々の威力だな、そうだな…ルオラよ!次の一手で貴様の攻撃が俺の防御を破ったら俺の負けだ。だが破らなかったら俺の勝ちと言うことにしようではないか。どうだ?良い取引だろ?」
「お前はそれで良いのか?グアムよ」
「当然だ、俺が持つ最強の防御魔法は破れんぞ!」
フラグにしか聞こえないが…
「それほど自信があるのか?」
「勿論だ、これが俺の最強魔法だ!破れる物なら破ってみろ!空間魔法の最上級魔法の一つ 異次元空間の歪み」
空間魔法は詠唱が要らないが、その分魔力は必要とする。アラナイトディストーションはその中でも六、七番目に必要魔力量が多かった筈だ。
グアムはそれを難なく使えるのか。
「望み通り破ってやるよ、お前が大好きな空間魔法でな」
俺は一つの魔法を発動させる。
「空間破壊」
この魔法は、アラナイトディストーションと同じく空間魔法の最上級魔法の一つだ。
だが発動させるのに必要な魔力量は空間魔法の中で一番だ。
それも当然、名の通り空間を破壊する。空間を破壊、つまり指定された空間は無くなる事だ。それが何を指すかは分かるだろ。
無くなった空間は異次元…ある意味ブラックホールの様な吸引力は無いが、その代わり抜け出せなくなる。
流石にグアム単体に使用したら跡形もなく消え去るので奴が発動させたアラナイトディストーションだけを指定した。
その結果は見ての通り。
「俺の結界が消えていく…あ、ああ、そんな馬鹿な」
そして、奴が発動させた魔法は消滅した。
「己の未熟さを思い知ったか?」
グアムに向けてそう言った後、グラン先生に対して目配せをした。
グラン先生は目を開きあんぐりしてた。
「あ、ああ。ゴホン…そこまで、勝者ルオラ」
そして、俺とグアムの試合が幕を閉じた。
「ルオラ…お前は何者なんだ?」
返答に困る質問だな。
「そうだな、普通の魔法士とでも言っておこう」
「ハハッ、そうか。また、相手になってくれよ。ルオラ」
「グアム、お前の空間魔法はまだまだ甘いぞ。今度、訓練でも付けてやろうか?」
「必要にでもなったらな」
グアムの空間魔法は鍛えれば更に強くなる。訓練が必要になった時はビシバシ鍛えてやろう。
「ルオラ、やっぱお前の訓練は…いや、なんでもない」
グアムが良く分からん言葉を残して授業は終わった。
長いようで短い様な授業だったな。
「ルオラ君、なに!あの魔法!というよりやっぱ強かったんだルオラ君!」
後ろを振り返ると魔力を使い果たして休憩してたサラゼルが少し興奮気味でこちらに向かってきていた。
「あぁ、サラゼルか。魔力はもう大丈夫なのか?」
「うん、一応走れる程度には回復したよ。ねぇ、それよりさっきの、あの魔法、何なの?」
「あ、あぁ」
勢いが普段のサラゼルと違くて少し違和感を覚える。
「クク…ルオラよ、なんだお前。もうガールフレンドを見つけたのか?それも、同じクラスの」
「ちちち違うよ!グアム君、何言ってるの。私とル、ルオラ君がその…」
「は?そんな訳ないだろ。サラゼルは少し前に知り合った仲だ。そうだろサラゼル?」
「え…うん、そうだよ…グアム君…」
テンションが急激に下がったな。何故だ?よく分からんな。
「ああ〜なるほどな。そういう事か」
「どういう事だ?グアム」
「いや、俺の口からは言えないな。自分で見つけるのが男だ。ルオラよ」
本当にどういう事だ?
「お前たち、授業は終わったから教室に戻るぞ」
「さて、俺たちも行くか」
俺たちは先生の方は歩いて行った。ふと後ろを振り返ると、サラゼルとグアムが何か小声で話していた様だが聞こえなかった。
だが、グアムが俺の方を見てニヤニヤしてた事は確実だ。
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教室に戻った俺たちはグラン先生の話を聞いていた。
「さて、今回の戦闘結果は明日にでも詳しく話そう。後、これは重要な事だからちゃんと聞けよ」
やはり寮生活の事か?
「何人かは勘づいてるかもしれんが、寮生活についてだ。この学園には寮と呼ばれる建物がある。勿論、男女は別だ、そこに君達はこれから住んでもらう。唐突で申し訳ないが明日か明後日までには移り住んで貰う。
君たちは知らないだけで、親の同意は既に頂いている。荷物とかに関しては安心してくれ。とある魔道具を用意しているのでそれを使えば直ぐにでも移り住める」
ふむ、魔道具か…専門職の人間が作っている道具の一種、込められてた魔法の能力を誰でも使える便利アイテムだ。
「では、今日は終わりとする。また明日」
こうして、午前中で学校は終わった。
それにしても寮生活か…今まで宿を使用していたがそれも今日で終わりか。少し寂しいが…
店主には礼を言わないとな、ついでに少し多めにお金を渡しておこう。
後書きにある"はよ続き出せ,,って書いてあるのは良いんですが…二日更新が最大なので今日から消します。リメイク版はこちら
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今日以降はこれになります。これが投稿されたら一話の後書きからこの話まで改変します。