5話・始まりの町「ゲート」の赤い少女
あれから半年の月日が経った
死に恐怖し、戦う事から商人や、職人などに切り換える者もいれば、己の腕を磨き、戦って生きる者も現れた
そして、アリスの事は、未だ捜索されているが、偽の情報ということになってしまった
アリスは、この半年間、ファングと共に修行に励んだ
世界の中心であり、ゲームの始まる場所、『ゲート』そこから西にある『夕日の森』にあるアリスの家、そこで修行していた
家では筋トレによる能力アップ、レベル上げには森を抜けた先のエリアで戦闘を繰り返し、半年経った今ではかなりのレベルに達していた
「よし、なかなか強くなったな」
「はぁ、はぁ、今日も疲れた〜、、、」
「ここのボスを倒せるようになったんだ、半年も経ったし、もう町へ行っても大丈夫だろうな」
「本当!!?やったぁ!!」
思わず叫びながらガッツポーズ!!
アリスは、ファングに男だとバレないようにするため、女の子のしぐさなどをして、バレないようにしていた、、、のだが、完全に板についてしまった
「ヒャッホ一!!」
ボクはダッシュで家に戻る、ファングは時々捲れてしまうスカートに目を奪われつつも、アリスの後を追った
「へぇ〜、此処が始まりの町ゲート、、、」
「そういや、来たことなかったんだったか?」
「うん、確か半年前はほとんどの家や店が壊れたハズなのに完全に元通りだね」
「ああ、違いといえばAIの代わりにプレイヤーが店を出してるくらいだな、宿屋とかもあるぞ」
「本当!?久しぶりに普通の家に泊まりたい!」
「そうすればいいんじゃないか?」
「やったぁ!」
(よし、部屋ないとか言って一人部屋借りて二人で一つのベッドに、、、)
「あっファング!鼻血出てる!?」
「え?ああ、すまん」
こんな調子で、町を歩き回った、最近、男が好きそうな物より女物の服等に目がいくようになっていた
「あっ!あの服かわいい!」
「、、最初は少し男っぽかったのに今じゃ思いっきり女の子になったな、何で最初は男っぽかったんだ?」
「何か言った?」
「い、いや、なんでもない」
「じゃあ次はあっちいこーよー!」
「ヤバい、今の言い方萌える!」
「変態!」
「グハッ!?(114ダメージ)」
変態は吹っ飛んで壁に激突!何か注目が集まってしまった
(はぁ、そんなに女の子っぽくなっちゃったのかな、ボクは男なのに、、、)
食料やアイテムを購入した後、宿屋にちゃんと二部屋借りて、また町に飛び出した
「何か面白い事ないかな?」
と、言った傍から
「あーっ!?アンタはー!!」
という叫び声がした
「え?なに?って!ああっ!」
そこにいたのはこのゲームを始めてから初めて会ったプレイヤー、あの赤髪赤眼の少女だった
アリスはクルッと回れ右して走り出した
「待ちなさい!今度こそ倒してやるんだから!」
素早く人と人の間を抜けながら走り抜ける
「ちょっと!邪魔よ!そこをどきなさい!」
「な、なんで早速でくわしちゃうのー!」
アリスは人混みを抜けて広場に出た、しかし少女も抜けて来た
アリスはこれ以上逃げても無駄だと思い、立ち止まる
少女はニヤリと笑った
「あら、諦めるの?」
「此処は広いからね、キミを倒した方がいいと思って」
「アタシを倒す?アタシに勝てるとでも?」
少女はゆっくりと細剣を抜いた
「凄い自信だね、キミの名前は?」
「サラよ」
「ところでこんな所で戦ってもいいの?」
「メニューを開いて決闘を申し込めばいいのよ、そんなことも知らないの?」
「わかった、、、ルールは?」
「どちらかが死ぬまで」
「わかった、、、いいよ、準備オーケー」
「じゃあいくわよ!」
「「決闘!!」」
「アリス〜何処だ〜?」