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4話・服と料理と師匠

「ほぉ〜、こんな所に住んでいたのか」


ファングは部屋を見回しながら呟く


「町には住めませんからね」


「全く!こんな可愛い娘に悪い奴なんていないのに!」


「で、でもキャラメイクで少しは調整できますよ?」


するとまたアリスの肩をガシッと掴んで


「それでも悪い奴はたいてい変なんだ!」


(・・それって自分が悪い奴だって言ってない?)


まぁそんな疑問は置いといて


「町はどうなっていますか?」


アリスは根のベットに腰を下ろして聞いた

ファングは椅子に座って答える


「お前の捜索に力を入れている、が、ここら辺は余り捜されていない」


アリスはほっと胸を撫で下ろす


「じゃあ取り合えず安全なんですね」


「そういう事になるな、だが、そのうちここらも捜索されるだろう」


「じゃあ、どうすればいいですか?」


「簡単だ、修行して強くなっておけば逃げ切れるだろう」


やっぱり、それしかないのかな

それにしても、汗で体がべたついて気持ち悪い、体洗いたいな……

あ、そういえば


「ファングさん、ネバネバ草って持ってませんか?」


そういえばボクはネバネバ草を探していたんだった


「ここら辺には生えていないからな、持ってない」


「そ、そうですか…」


ん〜、どうしよう、服がないのは……そうだ!


「あ、あの!」


「なんだ?」


「ぼ、ボクの服を町で買ってきてくれませんか?」


ファングは固まった、で、鼻血を吹き出した


「ブハァッ!!」


「うわぁ!大丈夫ですか!?」


「いいのかね!?君の服をいいのかね!?」


な、なんか小声でメイド服とかゴスロリとか言ってる!?


「ふ、普通の服だけですよ!変な服は嫌です!」


「十分萌える!ククク、ただでさえ小6並の身体なんだ、可愛くなるはず!」


な、なんかファングが鼻血流しながら絶叫してる……


(そういえば身長低くなってるのには気付いたけど小六並なんだ……)


「そ、それじゃあお願いします」


「任せておけ!」


ファングがあっという間に出てっちゃったよ……

「・・・体洗ってこよ」


ボクは大きな布を持って川へ向かった




ボクが戻って来ると、既にファングが帰って来ていた(早っ!?)が、ボクが大きな布を羽織っただけの姿を見て鼻血をドバっと出して倒れた

「・・・・・」

取り合えず、買ってきた服を確認することにした

・・・沢山かわいい服があった、普通だとは思うけど、恥ずかしいな、、

とりあえず一番シンプルな服を着てファングを起こす

「ファング〜大丈夫〜?」

「・・・ハッ!お、俺はロリの女神を見ているようだ!!」


・・・無視することにした

「素晴らしい!決めた!俺は此処に住むぞ!絶対に住む!!」


・・・今のは聞き流せない!!


「ダメです!絶対にダメです!!」


「どうせこれから毎日くるつもりなんだ!何度も行き来してたらばれるかも知れないだろう!」


「じゃあ来ないで下さい!」


「一人じゃ不都合が多いだろう!」


ぐ・・・た、確かに・・・


「決まりだな」


く、くそう……


「それじゃあこれからよろしくな」


・・・先が思いやられるよ・・・ハァ……

「しかし、腹が減ったな」

「はい・・・木の実です」


「いや、せっかく女の子がいるんだ!食材を沢山買ってきたから手料理を食べたい!!ほら!米!小麦粉!」


「いや、料理スキル持ってないですし、普通に料理もできませんから」


「ーっ!!?(ファング大衝撃)」


「・・はぁ(ホント、先が思いやられるよ……)」

 

 

 

次の日、ボクは修行にきた

因みにファングも来ている


「別に見ててもいいけどさ、ファングは修行しないの?」


ファングはニヤリと笑うと


「俺はみんなが混乱している時も修行していたからな、それだけじゃない俺はラッキーだったんだ」


「どういうこと?」


「レベルが一気に下がった時、その瞬間最強のモンスターを狩ったんだ、お陰でレベルが一気に上がった」


(てことはファングが今この世界で最強なんだ)


こんな奴が最強と考えると頑張っている人が哀れに感じた


「ん?敵だぞ」


と、緊張感の無い様に言うのでレベルが低い奴かと思いきや


「キィィィィィィ!!?」


「ビ、ビックゴブリンー!?」


ビックゴブリンは此処らへんで一番強いモンスターである


「わ!わわっ!?ファングさん!ボクには無理です!!」


だが、無情にもボクを無理矢理前に押し出した


「これも修行だ」


「酷いです!最低です!うわあ!こっちきた!ファングさ・・あれぇ!?」


ファングに助けを求めようとした時には既にファングの姿は無かった

ビックゴブリンの巨大こん棒を紙一重で避ける


(ヤバイ!戦わなきゃ死ぬ!!?)


ビックゴブリンの横の大振りを後ろに飛んで避けて距離を取る


「ファイア!」


ファイアの威力は固定されているので、ダメージは入った筈だが、びくともしていない


「くそ!」


連続で振り下ろされるこん棒を横ステップで何とか避けきり、もう一度距離を取る


(あまりにも敵の体力が高いみたい、何かでかいダメージを与えたい所なんだけど……)

アリスはアイテムを調べる、小麦粉・・砂塵爆発がおきるかも知れないけど余りよく知らないからやめておこう、ん?


(なにこれ?唐辛子?)


とりあえずこれにかけてみる事にした

ビックゴブリンがこん棒を振り下ろすのを紙一重で避け、口の中に唐辛子を投げ込む

ビックゴブリンの動きが止まる、そして


「ギャー!?ギャー!?」


・・・かなり辛いらしい、悪戯心が芽生え、暴れている所にコショウをビックゴブリンの鼻に向かって投げる、見事命中!暴れながらくしゃみを始めた

此処までやったならと、最後まで正当法を無視することにしたアリスは、後ろに回り込み、ビックゴブリンの首を大きな布で締める

ビックゴブリンは苦しそうに暴れ、窒息した

ビックゴブリンは、体力こそ有り余っていた筈だが、消滅した


「か、勝ったぁ〜、いて!」


いつの間にか戻ってきたファングに思いっきり殴られた


「何するの!勝手に逃げ「なんつー戦い方をしているんだ!全く!」」


ファングは呆れた様に首を振り


「明日から俺が鍛えてやる、戦う以外でもレベルを上げる方法もあるしな」


アリスは呆然とファングを見た


「・・・え?戦う以外で?」


「ボソッ(それにこれじゃあまだまだあいつに勝てねぇからな)」


「え?何?」


「何でもねぇ、で、どうする?俺の弟子になるか?」


(・・・昨日のファングさんとは思えない鋭い眼をしてる・・・もしかしてかなりの実力者?)


「何してる、早く決めろ」


「・・・はい、わかりました、ファングさんの弟子になります、お願いします、師匠!」


「おっしゃあ!ついでに料理も教えてやる!そしてあれも・・・これも・・・でも・・・・・なら………」


(・・・やっぱりかなり不安・・・だけどファングを信じてみるしかない!ビックゴブリンでさえちゃんと戦えなかったんだから)


はしゃぐファングの姿を見ると自然と笑みがこぼれた


(やっぱり一人用ゲームより多人数ゲームだよね)


でもいつまでもうるさいので一発殴っておいた

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