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2話・魔法と初めての戦闘

「はぁ、はぁ、はぁ、」


「待ちなさい!」


今、ボクは命を賭けた鬼ごっこをしている

赤い髪の女の子は未だ追いかけてくる、ボクは『スピード』も1なので追いつかれるのが普通だが、彼女はレベルが下がった後レベルの高くて装備出来ないはずの装備を付けっぱなしのせいで重くて上手く走れないらしい、どうやらレベルが下がったことを忘れているようだ

それにしてもおかしい、此処はゲームの中のはず、なのに汗をかいていて息も荒くなってきた

そういえば、確か『現実に近くした』って言ってたっけ、いろいろな事がリアルになっているんだ

それとスタミナの量はライフ最大値に比例しているのかもしれない、女の子はまだ息が上がっていないのにボクは既にかなり疲れている


「く、くそ!」


ボクはこの状況を切り抜ける方法を考える、此処は森の中、恐らく奥に行く程敵が強くなる、幸い、まだでくわしていないが

まわりは枯れ葉や雑草でいっぱいだ、そして自分の使えるスキルはAIと魔法、でも使えるのはファイアだけ、でも彼女に当てたら最悪死が待っている、でもボクは足止めできれば逃げ切れる、倒す必要は無い、なら!

ボクは素早くステータスを開き、ファイアの使い方を見る


ファイア

名前を言いながら目標に向けて投げるモーションを行う事で、その方向に火の玉が飛び、着弾すると燃え上がる。使い続ける事で、威力が増す

威力・10固定

防御無視

使用ソウル・2


つ、強いな!

今でも最大これだけで50ダメージ与えられるじゃん!

とにかく素早くアビリティ・ファイアを発動する


「『ファイア』!!」


と叫んで足元に向かって投げる

すると拳より一回り大きい火の玉が足元に着弾し、燃え上がる、さらに直ぐに収まる筈が、まわりの枯れ葉や雑草に燃え移り、炎の壁みたいになる


「な!嘘でしょ!?」


作戦は見事成功、女の子を足止め出来た

ボクは急いで走り去る、後ろから「待ちなさい!卑怯者ー!」と、聞こえるが、無視する

ボクは走れなくなるまで走った




「ふう、此処まで来ればもう追って来ないよね」


そう言いながら後ろに振り返る、大丈夫、足音さえ聞こえない、そのかわりに向こうの方が少し赤くなっている、火事になっちゃったみたい、でもしかたないし

ボクは安心して近くにあった岩に座る


「火事なんか起こしたから此処には長くいられないよね、それにあの女の子がボクの情報を流すだろうし」


とりあえず町以外の自分の住む場所を探さなければいけない、モンスターが少なくて人も来ない所、でもアイテムの売り買いもしたいし、情報も欲しいので、余り町から離れない方がいい

それにステータスが最悪なのでレベルを上げたいので、レベルも低い所がいい

そこで一つ調べないといけない事を思い出した


「此処らのモンスターはレベル高いのかな?」


ちょうどその時目の前の茂みが音を立てて揺れた、ボクは素早く身構える

出てきたのは小さな狼だ、確かベビーウルフだ、素早くてアタックが高かった筈、しかもボクはライフの最大値は1だ、つまり一撃で仕留めないと死ぬ訳だ

突進してきた、ギリギリでなんとか突進を避けておもいっきり蹴っ飛ばす、ベビーウルフは吹っ飛んだ


「『ファイア』」


そこへすかさずファイアを使って追撃する、なんとか倒せそうだ、攻撃したので相手のレベルとライフが表示された、ライフは残り3のレベル4だ

また突進してきたのでまた避けてファイアを使う、なんとか倒せたが、ファイアは後二回しか使えない


『ピリーン』


「?何だろ?」


ステータスを開くと、ステータスがライフとソウルを除いて1上がっていた、ライフとソウルは3上がっていた、さらにボーナスポイントが3ポイントあった、恐らく振り分ければその分上がるんだろう

ボクはライフとディフェンスとスピードに振り分けた、やはり上がった

そういえばさっきのベビーウルフのいた場所にアイテムが落ちていた

名前は『ベビーウルフの毛皮』だった、それを拾うと、インターネットで調べておいた通り、腰についた袋に入れる、すると中でアイテムは、消え、アイテム欄にアイテムが表示された、ちなみに取り出し方は、袋に手を入れて、取り出しす物を言うだけ

ちなみにアイテムの詳細を見るときは、メニューを開く時、胸を左手で叩くと表示されるが、アイテムを叩くと詳細が読める、又はアイテム欄のアイテムをタッチする

早速、アイテム欄をタッチしてみた


ベビーウルフの毛皮

灰色の柔らかい毛皮、安く売れる


ボクはメニューを閉じた


「そろそろ移動しないと誰か来るかもしれない」




「これは、洞窟?」


ボクの目の前には少し小さい洞窟があった、しかしその中は敵が強いかもしれない、此処に来るまで敵を三体倒して(見つけた木の実を食べたらライフとソウルが回復した)きたお陰でレベルは4に上がり、ポイントはライフとディフェンスに2ポイント、アタックとスピードに1ポイント振り分けた

しかし、ソウル以外は全てレベル1並なので、いくら魔法が有ってもきつい、結局、諦めて崖に添って歩く




夕方になり、斜面を登り切った所で休憩を取った


「疲れた〜」


あれからモンスターにはでくわしていない、どうやら此処らは少ないのかもしれない


「寝所を探さなきゃ」


そう呟いてアリスはまわりを見渡すが、良さそうな所は無い、しかし穴や洞窟の中で寝ないとモンスターに見つかるかもしれない


「何か無いかな〜何か・・・きゃあ!?」


太い木の根元に通りかかった時、いきなりそこに穴が空いて落っこちたせいで女の子みたいな声を上げてしまった

赤面しながら顔を上げるとそこは少し広いスペースだった

天井からいくつか根っこが生えていて、そこから光が差し込んでいる、根っこは椅子やテーブルがわりになりそうだ、奥の根っこは平たいのでベッドがわりになる

ボクはベッドに近づいてみた、が、途中で何か踏んだ

恐る恐る下を見てみる、クネクネ動くしましま模様の細長い何か、その先にある物を見てボクは硬直した

目の前に巨大なネズミ、どうやらかなり痛くてキレている様子、ゴメンナサイ、ダカラユルシテ・・・・




「あ、危なかった………」


あの後、なんとか倒したボクはレベルが上がり、ポイントを振り分けた後、根っこの椅子に座っている

「確かあのネズミって群れないんだったよね、だったらもう安心だ」


気づいたらもう夜中なので採ってきた木の実を夕食にして、大きめで平たい岩で入口を塞いで眠りについた




名前 アリス

性別 女

ライフ 17

ソウル 22

アタック 7

ディフェンス 9

スピード 9

スキル

AI

魔法

アビリティ

ファイア+2(威力+2)

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