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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

人生における最大多数の為の最大の教訓

作者: 止揚人

 私達子供は親が快楽を求めて生まれた存在にすぎない。親は自分の子をどんな期待をかけて産むのだろうか。子供の幸せなんて本当に考えていたのだろうか。幸せなんて曖昧で適当なものは存在しない。それは親がよく分かっているだろう。単純作業の様な毎日を繰り返しお金を稼いでも、特に使い道があるわけではない。欲しいものなんて実体は退屈な毎日の埋め合わせをする道具に過ぎない。そんなくだらない人生を子供にもその場の衝動的な性欲と偽りの愛や幸福感で背負わせようというのだからたまったもんじゃない。では、何のために生まれてきたのか、何をするために生きるのか、端的に言うと生まれてきた意味なんてない。そんなことを言うと読者の批判を受けそうだが、ここは人間の為の世界ではない。国が一つ亡ぼうが、それでどれだけの命が減ろうが、世界は動き続ける。どういうことが言いたいかというと、要は別に食物連鎖の頂点が人間じゃなかろうと、もっというと地球に生命が誕生しなくても良かった。私達は人間としての視点から、常に種の利益を求め続けた。動物園とは人間が動物を檻に閉じ込めて生態を観察するものだが、猿が食物連鎖の頂点に立っていた場合、檻に入っていたのは私達かもしれない。そんなスケールの話の前で1人の生死に酷くこだわりすぎて日本には病的な程の人間至上主義が誕生したわけだが、これが日本人は外国人の命を蟻の命程度にも思ってないらしい。世界では内戦で毎日1000人単位で人口が減っている国もあるというのに、芸能人の不倫だの、どっかの社長のデータ改竄などの方が優先して報道されている。実にふざけている世界である。私はそんなくだらない狂った日常から解放されるために自分を殺そうとする。しかし、自分の身体を傷つけようとするが痛みが怖くて死にきれない。死に損なった私は死んだ後のことを妄想し、空虚に機械的な毎日を繰り返す。寝ている間に殺されたいだとか、首を吊って臓物を口から吐き出して死んでいる自分を想像したり、部屋をガスで満たしライターをつけて死体を残さず消えてしまいたいだとか、電車に轢かれて肉の塊になりたいだとか、そんなことを考えているうちに、痛くない死に方を見つけようとする。例えば、風呂場で脱水症状になるまで入り続けたらとても気持ち悪くはなるかもしれないが、割と楽に死ねるかもしれない。安楽死とはどのようなものなのだろうと考える。痛いのかな、苦しいのかな、でも苦しくなかったら、日本から飛び出して、安楽死という選択も悪くはないだろうか。そもそも、自分が自分であるという自覚はどこから芽生えるのだろうか。これが無ければつまり自分であるという認識が無ければ私は存在しないことになるから、私としてはとても理想的である。魂なんてくだらないものは存在しないだろう。自我は記憶の連続で確立される。かといって、記憶を失っても自分であることはわかるだろう。ここまででお判りだろうが、私は自分が、家族が、世界が大嫌いである。もっと違う家庭環境に生まれたら、こんなに悲観的にはならなかったと思うのだが。もし、自分が自分である自覚を持ったまま、他人の体で、他人の家庭で過ごせたなら私は。

 さて、読者の方々は死後の世界を夢見ているだろうか。死後の世界は理不尽な現実から逃れる為の妄想に過ぎないことを大前提として話していこうと思う。悪事を働けば死後に地獄へ行き、良いことをすれば救われ、天国に行けるなどという話は、まさに悪人が甘い汁を啜って世の中に跋扈していることの現実逃避である。私は善人でも悪人でもないが死んだ後の世界を否定し、輪廻転生などという考えも否定したい。仏教的な考えだと思うが、くだらない世界を永遠に廻り続けるなど早く死にたい私にとってはそれこそ地獄である。来世は美形に生まれたい、そしてお金を稼いで裕福な家庭を築きたいと思っている妄想家もいるかもしれないが、ここまで読んでいる方々はお判りだろう。人生において幸福などは絶対にありえない。結局のところ、私達はくだらない日々を過ごし死ぬまで皮相的に過ごして行かねばならないということである。そしてどうしても快楽を得ようと考えるなら、死ぬまで産んだことを恨まれ、子供に殺されたら良いと思う。少なくとも私は中絶されたかった。


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