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プロローグ~心咲~

ージリジリジリジリ...ガチャ.

彼女は毎朝このとても耳障りな目覚まし時計の音で起きる。JK3の受験生ゲーマー、田辺心咲である。心咲はいつも遅寝早起きの不規則な生活を送っている。理由は簡単だ。勉強もせずにゲームばかりして、大好きな彼からのメッセージがきたら、全てをほったらかしにして彼とのやりとりに夢中になる。こんな生活をしていたらそりゃあ不規則になるのは当たり前だ。

そんな心咲だが、悩みは溢れ出すくらいたくさんあるらしい。しかし、いかにも悩んでますよ~という顔は一切せず、ずっと笑っているのだ。例え熱があってきつくても、嫌なことがあって落ち込んでいても、どんなに辛くても、心咲は笑う。顔には絶対出さないのだ。そんな彼女を見ている周りの人たちは口を揃えて彼女の事をこう呼んだ。

ー「鋼の心を持つゲーマー」とー


そんな心咲だが、私たちと同じ「人間」だ。誰しも悩みを抱え込みすぎると壊れそうになる時がある。そんな時、支えてくれるのはいつも大好きな彼だという。彼も心咲と同じ高校3年の受験生ゲーマー、八尋智也。彼はとても頭がいい。最近心咲からしょっちゅう自慢話をされる。

「今日ね、智也が頭ポンポンしてくれたの~♡」

「そっかー。よかったじゃん!!」

「それでね、昨日もだったけど~今日も2人で会えるの♡嬉しすぎて早く時間たってくれないかなぁってw 超ドキドキしてる♡」

「そうだねー。(幸せオーラ全開だな...)」

「智也ってね、実はとっても優しいんだよ~♡ 男らしいところもあって~うちのこと1番に愛してくれてるの♡もう運命の相手に巡り会っちゃったよね~♡」

「そうかそうか。それは良かったw」

ー私はいつも思う。こいつ彼氏の話する時はやたら顔が溶けている。でれでれだ。正直キモい。

だが、心咲は彼の話になると止まらなくなるのは分かっているから、とりあえず治まるまでは放置しておくのが一番だ。鋼の心を持つゲーマーはいつも私と彼の前ではその鎧をとる...



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