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Player  作者: 工藤将太
序章
11/20

011話 狩人の体制

~前回のあらすじ~


無事狩人研修専門学校に入学を果たした草童歌育斗だったが、

付き添いでありパートナーである黄泉月桜が神の剣の一つであることが知られており

そんななか蛍火守が自分の仲間にするという目的と他者への牽制を含めて戦いを申し込む。

神の剣なしに苦戦を強いられる育斗だったが

その場の機転で何とか倒すことができたのだった。

しかしその後学校の生徒会長と名乗る白髪の男、森岡白牙が育斗に対してある勧誘を受けて……


育斗が招待状を受け取りその意味が分かっていないころ

守がそれに関してを呟いた。


「勧誘ってのはいわば”一騎打ちを申し込む”ってのなんだ。

 だけど普通の勧誘は回数に制限がない。

 迷惑行為にあたるものはすべてダメだけどだけど

 色んな人物から数回勧誘されるのには別に問題ではないんだ。

 だけどそこにさっきのような”招待状”があると話は別だ。

 それは招待状を貰った人間に対して他の人物は勧誘することが出来なくなる。

 猶予期間ってことで一時的に勧誘されなくなる

 盾を持ったっていうイメージが良いかもしれないな。」


「へぇ……でもそれ以外に何か驚くことがあるの?」


「あるよ!てかここじゃ人が多すぎる。取り敢えず場所を移そう。」


といって中庭の場所から守は育斗の手を引いて、

またそれに続いてワンモアワンを見ていた唯と桜もまた同じくして離れる。

すると野次馬含め観戦していた人たちはそそくさとどこかに行ってしまった。

それを後ろ目で見届けて教室の廊下に着くと昼休みだからか

人通りは少なく教室には誰かしらいるが話しやすい雰囲気にはなったため、

着いて早々守は話の続きを話し始める。


「取り敢えず!育斗、お前は白牙先輩のことどこまで知ってる?」


「えーっと……うーん……さっぱり?」


「何で疑問形なんだよ!ったく……パパっと説明すると

 白牙先輩はある能力を持った人間、つまり能力者の一人だ。

 能力の種類とかって育斗は分かるか?……知らなそうだな。

 まぁそこは桜さんもポカーンとしてるし説明するよ。

 能力には大きく分けて3種類の区分が存在する。

 一つは能力という力を持った”能力者”

 二つはその能力者を統べる絶対的な力を持つ”絶対能力者”

 そして三つはその絶対能力者を統べることが出来るが通常の能力者からの

 能力による行使を受け付けてしまう”不可侵能力者”……この三つに区分される。

 これはまぁ詳しくは授業で習うだろうし俺は言わないが

 その内の能力者の中にも区分けが存在する。

 その一つが”危険指定能力”」


守はそう言って危険指定の能力について自分が知っている範囲で、と教えてくれた。

危険指定能力、これは制約や制限が少なくまた絶対能力に近い能力が区分されるらしい。

例えば対象物を煙に変えたり武器を次々と生み出したり……と様々な能力がこれに該当する。

そして守はそれをある人物に例を挙げて喋り出す。

まぁこの流れで行けば分かるのだろうけどその人物の名は―――


「―――森岡白牙、彼も危険指定能力を持つ能力者なんだ。

 能力は【物質変化】……決められた決まりはあるらしいけど

 物質を変化させられるらしい」


「らしい?聞いただけってこと?」


唯の質問に守はああ、と答えた。


「能力者の能力は他者には暴露しない方が良いものなんだ。

 だからこそ自分にしかその詳細は分からない。

 分かるのはこんなとこくらいだけど……

 育斗、これでどういう相手に一騎打ちを申し込まれたか理解したか?」


育斗はそれに未だ首を傾げながらもうんと頷く。

それに守は何も分かってないな……と頭を悩ませるも

これは育斗の問題だとすぐに元の表情に戻ると守は呟いた。


「多分すぐにでも分かると思うよ。

 あ……ちなみに補足説明をすると招待状を出した本人に別口で

 ワンモアワンを仕掛けることは可能だ。招待状を出された本人もできるが

 当然のごとく出した本人に別口で仕掛けることはできない。

 ―――っとまぁ先輩から聞いたり自分で調べたことだけど結構役に立てる情報だろ?

 1週間後、それまでにある程度は戦えるようになっておけよ?」


そうは言われてもなぁ……なんて育斗が考えていると

守の背後に一際でかい人物が守の言った言葉に対して呟いた。

無論、これは育斗に対して呟いたことなのだが。


「そうだぞ。というか招待状を貰った意味をよーく考えるんだな。

 お前らは狩人機関こっちでも結構有名だし

 力が制御できないようじゃ白牙あいつにも勝てん。

 まぁあいつは多分力を抜いた状態で戦うと思うが……」


「え?……あんた誰?!」


そう言われて後ずさる守に対して長身の白髪の男はニヤッと笑って呟く。


「入学式に壇上に上がって挨拶したんだがなぁ……見えなかったか~??

 それはそうとそろそろ昼休みも終わる、さっさと席につけ。」


と長身の男はそのままそそくさと教室へと入っていく。

だがおっとっと……と言いながら教室の表札か何かを入れる所に

"1-C"と書かれた札を入れるとそのまままた中に入っていった。

育斗はそれが自分たちがさっきまで入っていた教室だと分かると

そのまま流れで守、唯、桜も同様に入って席についたところで

丁度良くチャイム、予鈴のようなものが鳴る。

それに長身の男は壇上で名簿かなにかを取り出し、

全員がいることを確認すると口を開いた。


「午前中の始業式ならびにチームについての補足説明……取り敢えずお疲れ様。

 もうすでに勧誘されたか招待状を受け取った者もいるし、

 チームとは?そもそも狩人って何するんだ?ってのを午前中に

 担当してくれた副担に代わってこの俺が担任として

 取り敢えずはお前らを受け持つことになった。

 あー……あとはお前らのクラスは貼るの忘れてたが立場上1年C組だ。

 そのことも含めて話を進めるとして……まずは自己紹介を。

 俺の名前はチャーリー・チェルシー・クラウンズ、

 始業式じゃ校長代理を任せられていた技術専攻の理学教師だ。

 名前が憶えづらいからよく"C先生"なんて呼ばれてる。

 まぁお前らも呼びやすいように呼んでくれ。

 さてはて……まずは何を話したら良いか。」


とチャーリー・チェルシー・クラウンズ……もといC先生は

考え込んでああ、と人差し指を上に上げて話を始めた。


「そうだそうだ、まずはこの学校の特色……

 いやどういう感じで4年続けていくのか、だったな。

 取り敢えず書きながら説明するな。」


そうC先生は後ろ手の黒板にそれを書きこんでいき、

その途中、途中に補足説明を入れながら喋っていった。



①1年生は共同基礎を学びそれぞれ専攻を選択する。

組はAからGまで存在し20人から30人が1クラスの人数。



「専攻は1人1つ、魔術、体術、技術、支援のどれかから選択する。」



②専攻に含まれる学科は基本1人1つまで。

但し単位さえ取れさえすれば数種類の学科の取得が可能



「現にこの学校に2人だけ魔術専攻の1学科の教程すべてを終わらせ

 2学科目に突入している奴がいる。ただし教程すべてをを終わらせるのは

 そもそも素質がないか、初めからある程度の知識がないと不可能だから

 努力して手に入れるものじゃないってのは把握しとけ」



③基本専攻するコースによって選択できる授業が違い

組は基本行事以外では顔を合わせることはないが

組ごとのクラスルームは存在し配布される対応するICカードで入室が許可される。



「この、ICカードってのはいわば学生証だ。

 今からお前らに配る。

 学生証には自分の顔と専攻とクラス、学籍番号や生年月日、発行日とその有効期限、

 そして狩人研修学校のシンボルやその学校名や住所…など情報が記載されている。

 専攻の部分は黒い枠をはめられているがもしも専攻が課程修了した場合は黒く塗りつぶされるからな。

 ……それは良いとして。」



1年生は共同基礎を学びそれぞれ専攻を選択する。

2年、3年生から専攻ごとの学び、自主訓練が始まり

4年生において狩人試験において免許を取得する。



「つまりはお前らはまだ土俵に立ってすらいない。

 まぁその土俵入りなんてのはこれから始まるんだがな。

 次に専攻について喋っていくな。」



*魔術専攻*


強大ではない基礎的な魔力、魔術を学ぶ、

魔法序律法令科まほうじょりつほうれいか 通称、魔序まじょ

強大で禁忌とされる魔力、魔術のみを学ぶ、

魔法禁律法令科まほうきんりつほうれいか 通称、魔禁まきん


「魔序がベースで魔禁がそれを象っていく……なんて考える奴がいるがそれはそれで違う。

 まずメリットを先に言えば魔序でまず魔術の全般を学ぶ。

 だが魔禁はそれがあってこその禁止魔術を習う。そこだけは留意しとけ。

 ―――ああ、そうそう。ちなみにこの専攻を取った時の得られる資格、

 つまりは何になれるかだが魔法師or魔術師……が一般的だな」



*体術専攻*


防御をなくし攻撃、格闘術といった技術を学ぶ

特攻兵士科とっこうへいしか 通称、特攻

能力者のみの能力者の知識や応用といった実践訓練を学ぶ

能力特化型襲殺科のうりょくとっかしゅうさつか 通称、能殺のうさつ

攻撃と防御、剣や銃。基本的な人間の闘いを学ぶ、

道上剣舞銃器科どうじょうけんぶじゅうきか 通称、道場



「名前のセンスは問わないでくれ。これを当時思いついた奴に言うんだな。

 ああ、でこの専攻は世に広まる体術のほとんどを幅広く学んで強くなれる所で……いわば脳筋向けだ。だ

 がそれ以外に知識を取る機会が少ないため正直テストは実技が多いと聞くぞ。

 まぁそれ以外のテストは意味をなさずに再試験をする場合があるらしい。

 ちなみになれるのは一般的な狩人、しかしほとんど金になる肉体労働が待っていることもあるらしいぞ」



*支援専攻*


通信や情報を扱う非攻撃的学科、

情報通訳科(じょうほうつうやくか 通称、通訳

情報通訳科同様、非攻撃的学科の救護などを扱う、

救護医療部科きゅうごいりょうぶか 通称、救護班



「いわばこの専攻は他の専攻を取った者たちへの様々な回復手段として成り立つための専攻だ。

 体術・魔術専攻らの手助けを主に行い一番実践に触れる。

 だが他の専攻と学科に比べると断然ここが覚えるべき事柄が多く魔術や体術等に構う暇がない。

 入るやつはそれなりの覚悟をしとけ。ちなみに一番結婚確率が高い専攻+学科らしいぞ。

 得られる資格はオペレーター、などなど。」



*技術専攻*


そして狩人の基本的な武器を調整したり創作したりと

技術や美術的に特化した装備創作科そうびそうさくか 通称:創作科



「で、俺の専攻である技術専攻だが……最近新しく変わったばかりでこの通り、

 学科は1つしかないがそれでもこいつは支援専攻同様に一番実戦に大きく関わって

 現役狩人にこの力を買ってくれるやつがいたら、金もうけできるかもな。

 取り敢えずここの学科なんだが狩人、という狩人ではなく

 工作員のようなものに所属するために狩人目指して入ったやつにはお勧めはできんから注意だ。」









「……さて一通り説明は終わったか。

 取り敢えずお前ら1年は今言って、挙げた4つの専攻を選び

 そこでその専攻についての勉学を積んでもらう。

 とまぁここの学校でやれることはこんなもんだ。

 次におさらいと称して狩人の役職の変遷について語っていく。

 眠いかもしれんが起きて聞いてくれ。

 まずむかし、狩人機関が馬鹿でまだ"狩人研修学校"だった頃の話だ―――」


と続けながらもC先生の説明が入る。

とは言っても時代の変遷も兼ねた現在の狩人の体制のことについてだった。


「衝突に関しては知らないやつもいるから話しておく。

 むかしこの世界には何の能力も属性も魔物も魔法も無かった。


 だが”第一衝突”と呼ばれる天災が起こって魔力という概念ができる。

 それを機に魔物や魔法が生まれて"原初の魔物"と呼ばれる生命体が活動を始めた。


 "原初の魔物"はいわば魔物を生み出す親玉のようなものだ。

 みんなそいつを狩ろうとして死んで行ってそれである狩人が倒すことに成功した。

 で、そのときに倒したことで"第二衝突"と呼ばれる天災を引き起こしてくれた。


 まーたみんな死ぬんかって思ったら生み出されたのは能力という力だった。

 ここから能力という概念が誕生し、それを持つ者を"能力者"と言うんだな

 ……ああ、ちなみにどうやって能力がはたらくのか未だ解明は出来ていないらしい。

 それはさておき、その第二衝突が起こるまでの間狩人の体制は

 今考えればアホらしくバカみたいな作戦だった。」


だった口調ですまんな、と笑って呟いたC先生だったが変わらず話を進める。


「むかしの狩人の作戦はこうだ。

 攻撃するか、しないか……攻撃手と支援手に分かれて戦うっていう……

 でもそれじゃ何が悪いのかって言うとかなり非効率的だったんだ。

 攻撃しては支援して攻撃しては支援して……なんてずっと単純同作業になってたら

 どこかこっかおかしくなるもんでな、結局は破綻するわけ。


 でもそれが正しいとして狩人の体制は第二衝突が来て自分たちの戦い方を身をもって知ったあとは

 攻撃手、支援手の他に魔法手ってのが生まれた。

 まぁ魔法という概念がよく知られてからの話だから生まれるのは後になるか。

 それが先ほど言った魔法専攻と支援専攻の学科になる。

 魔法専攻の学科によっても攻撃手になり得るものがあるが取り敢えず新たな体制が

 きちんとできるまではこの体制で行こうという考えになった。

 ……てな具合だ。取り敢えずこれに関して資料を配っておく。

 今言ったこと含めて目を通しておけ。」


とC先生は教室にいる者たちに資料を配り終えると挙手を出させ今言ったことに対しての質問募集を行った。

すると守が挙手をしてそれをC先生が指名する。


「たった今聞いていた攻撃手と支援手ですが、別に攻撃して支援を繰り返しても

 それが最善策なら単純同作業にしても良いのでは?

 効率よく回せばそれだけで利益が生まれるのではないかと考えたのですが。」


「良い質問だ、ありがとう。

 確かに今言った通り当時はそれが最善策だったからそのまま貫けば良い問題なんだが別の問題があったんだ。

 当時の狩人機関はあくまでも攻撃手と支援手に分かれろとしか言っていなかったんだよ。

 だけどマニュアルってのがないと狩人は所詮人だから間違いを起こす。

 でもその間違いが正しいと認識してしまうとそいつにとっての常識に置き換わる。

 で、何が起こったのかと言えば単純同作業、かつマニュアルなしでやるもんだから方法が途中で狂ってしまった。

 結局最善策で打ったものが悪手になってしまったんだよ。

 直せば良いものをこれが最善策だと言って第二衝突が起こるまでの間意見を聞かなかった奴らが悪いがな。

 ―――まぁマニュアルがなくてもON/OFFのような切り替えスイッチみたいな作業だからな、

 当時のやつらが良くても結局は効率よくは回らなかったんだ。

 防御って言ってもすべてがすべて100%成功するわけじゃ無いからな。

 ……他にあるか?」


しんと静まり返った様子にC先生はまたすぐに話を始める。

話はチームについてをまたより深く、そして属性や何やらを話し始めるが

育斗は話の中であった誰にも触れられることのなかった話題である

原初の魔物について何故か違和感と不安感を覚えながらもC先生の話を聞き始めるのだった。




体制に関しては後程公開する狩人シリーズの設定集に組み込んでおきます。

またこれも後ほど投稿する話として今回盛り込めなかった狩人の役職についてを授業形式でC先生が喋っていきます。……まぁ舞台は学校なので!

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