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3章13部「脱出」

「いやあああああああああああああああああああああああ!!」


 ミコトは遊園地の絶叫マシーンに乗った時にように絶叫した。

 空中に射出され強烈なGと遠ざかっていく地面に漏らしそうになっていた。


「しっかりつかまってなさい!振り落とされたら死ぬわよ!」


 セッカの言葉にミコトはぎゅっと抱き着くようにしがみついた。

 やがて、地面が近づいてくると落ちていた感覚が和らいだ。

 セッカが足元から魔法を展開し、着地するために減速していた。

 が、しかし


「やべえええええええええええええええええええええええ!!」


 ユイトは減速がうまくできておらず、高速で地面に激突した。

 その後、ふわっと二人は着地した。


「ゆ、ユイトさん!」


 慌ててユイトに駆け寄るミコト。

 幸いにも大したけがはしていないのかすぐに起き上がった。


「ユイトさん!ユイトさん!!」


「あはは、こんな長距離で跳んだのは初めてだったからつい加減が……」


「まったく……もう……」


 ミコトは呆れつつ泣きながらも笑った。


「ユイト様ー!」


 砂塵を巻き上げていた本体が目の前まで来ていてようやく合流できた。


「船を用意したって言ってたけど、本当に船を用意するなんて……」


 セッカは感嘆の声を上げる。確かに、小型の船の形をしており、風魔法で浮いていてそれで陸を走っていた。

 船は三隻あり、二隻の船は今も足止め用の魔法を放っていた。


「すぐに乗ってください。逃げますよ」


 船を操作しているであろう子に、そう言われ三人とも乗船し


「離脱します!!」


 そう言うと、船は動き出し高速で陸を駆けた。

 その速度は馬に匹敵する速さだった。


「かなり早いわね、この乗り物」


 セッカが船頭の子にそう聞くと「平地や川ならもっと早いですよ」と返した。


 船頭の子とセッカが話をしているとミコトはユイトの横に座った。

 

***


 

 さっきまで、死ぬ間際だった。

 あのまま頭をつぶされて死んでいたらもう家族に会えなかった。

 けれど、ユイトさんが助けに来てくれて、今は無事に保護してもらえた。

 もうそれだけで、私は……


「ユイトさん」


 私はユイトさんの隣に座り話しかけた。


「ミコト、体は大丈夫か?」


「はい、あのままだったら死んでいた、と思います。けれどユイトさんのおかげで無事です」


「そうか、それならよかったよ」


 そして、しばらくの沈黙が流れ、私はずっと思っていたことを口にした。


「どこに……いたんですか?」


 その言葉にユイトさんは少し黙り込んだ。

 けど、すぐに答えてくれた。


「そうだな、首を刎ねられてから、すぐに俺は今俺たちを助けてくれた仲間に連絡を取ったんだ」


「そういえば、この人たちはいったい……」


「そうだな、元同僚。といえばいいのかな」


「同僚、ですか?」


 こんな危険なことを手伝ってくれる同僚なんているのだろうか。

 と、頭を一瞬よぎった。


「そういうミコトは大丈夫……ではないよな。その恰好」


 そう言われ、ふと自分の格好を見る。

 服は駐屯所にいたときに、びりびりに破かれたので……あっ!?!?

 思わず顔が真っ赤になるのを感じ手で覆い隠そうとする。

 けど、覆い隠せるわけもなく、ユイトさんはこっちに背を向け見ないようにしてくれていた。


「大変だったな。けど、これからは俺もいる。安心してくれ」

 その言葉を聞いて、感情が爆発しそうになる。

 喜びと安心、そして……

 気が付いたら、私はユイトさんに後ろから全力で抱き着いていた。


「ちょ、ミコト!?」


 ユイトさんは慌てている。


「ユイトさん」


 少しの沈黙の後、「な、なに?」と聞いてきた。

 私は言っていいのか少し迷ったけど、今言わないと、後悔すると思ったことを言った。


「もう、いなくならないでください」


 その言葉を言って体が熱くなる感覚になる。

 い、言っちゃった。という心境だ。

 けど、ユイトさんは抱き着いている状態の私の手を握りながらこう言ってくれた。


「約束するよ」


 一瞬、言ってもらったことの意味を受け止められなかった。

 が、意味を理解すると、体から嬉しさがあふれ出しより一層強く抱き着いた。


「ちょ!?ミコト!?」

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