家族の再会と宝箱の謎!
その頃、ハーベルたちは創成迷宮の近くにハーベルの転移所を設置して、一度ルミナラへ戻ってきていた。
彼らが到着するや否や、ネルとクラリッサが心配そうな表情で迎えた。
「母上!」
アリオンは駆け寄り、クラリッサの胸元に飛びついた。その目には涙が光っていた。クラリッサは優しくアリオンの頭を撫で、安心させるような温かい笑顔を浮かべた。
「あなたが、ジェミニね!こっちへおいで!」
「はい、母上!」
クラリッサは分け隔てなく二人の頭を撫で、まるでこれまでの苦労を癒すかのような優しさで包み込んだ。
「ネル、ごめん•••フィナベルはまだ助けられていないんだ•••」
ハーベルが弱々しい声で言うと、ネルは彼を見つめ、しっかりとその腕を掴んだ。
「いいのよ、ハーベル。あなたができることをすべて尽くしても、それでも難しかったのでしょう」
「うん•••」
ネルの言葉にハーベルは一瞬顔を伏せたが、ネルの温かい眼差しに勇気を取り戻した。
レオンも歩み寄り、
「ハーベル、ありがとう」と一言だけでその想いを伝えた。
クラリッサも「レオン!」と彼を抱きしめ、家族四人が互いの存在を確かめ合うように抱き合い、しばらくその場から動けなかった。
アリオンとジェミニはネルに向かって深々と頭を下げた。
「ネルさん、ごめんなさい•••」
その言葉にネルはすぐさま二人を抱き寄せ、
「いいのよ、二人とも。フィナベルを元気付けてくれてありがとう」と優しく語りかけた。
二人はその言葉に涙を流しながらネルにすがった。
その後、レオンが一歩前に出てハーベルに拳を突き出す。
「ハーベル!行くんだろ!」
「ああ!」
二人は拳を合わせ、肘をぶつけ、そしてもう一度拳を合わせた。互いの信念と決意を交わすその瞬間が、彼らの絆をさらに強めた。
「気になっているのは100階層のボスの宝箱だな!」
ハーベルがそう言うと、レオンも深く頷いた。
「俺もだ!」
アリオンが皆の前に宝箱を慎重に取り出し、その大きさと装飾に全員の視線が集中した。
クラリッサが不思議そうに尋ねた。
「開けないの?」
ハーベルは眉間に皺を寄せながら答えた。
「創成迷宮の製作者があまりに嫌なやつで全く信用できないんだよ!絶対罠がある気がする•••」
レオンが不安そうに補足した。
「ああ、どっか別の時空に飛ばされるとかね•••」
「確かに、ありそうだな•••」
クラリッサは嫌そうな顔をしながら言った。
「そんなやつが作った宝箱なら、慎重になるべきね!」
「その通りだ!」とハーベルは決意を込めて頷いた。
「うん•••」
「もし、開けるなら僕が時を遅らせて、いざとなったらハーベルが切り取るくらいしかないか!」
「そうだな!」
ハーベルとレオンは最善の対策を練り、
「念のためにチャンバー•アルチザン内でレオンと二人だけで開けるよ!」
「ハーベル、気をつけて!」
ネルが心配そうに言った。
「じゃあ、行くぞ!」
「ああ、モーメント•エターニティ!」
レオンがリバースサーフェスを解放すると、周りの時間が静止したように見えた。
「開けるぞ!」
ハーベルが宝箱を開けると、
大きくて立派な宝箱の中に一つだけ指輪が入っていた。
その光景を目にして二人が困惑した。
「なんだよ!」
「指輪が一個だけ•••」
ハーベルが指輪を取り上げて「解析」してみると、
【仮死の指輪】
死を偽装するための指輪で、本当に心臓が止まってしまう。
5分以内に蘇生しないと、確実に死んでしまう。
ハーベルは指輪の説明に眉をひそめ、レオンは怒りを抑えきれず宝箱を蹴飛ばした。
「こんな指輪で何をしろと?」
だが、ハーベルの目が鋭く光り、まるで新たな可能性に気づいたかのように言う。
「いや、これ•••使えるかもしれない•••」
次回 アルケウスの悪意!?仕組まれた強敵との死闘!
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