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リバースサーフェス2 ~精霊王女と魔導王子の交換日記から始まるダンジョン攻略~  作者: 吾妻 八雲


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追跡者たちと真実の追及!


「おじいさん、どうしたんですか?」

石壁の反対側から、誰かが顔を出して呼び掛けてきた。


「お、おお、何でもないんじゃ、放っておいてくれ!」

ギムルはごまかすように言い繕った。


「おじいさん、腰を痛めてるじゃ、ないですか!」

ギムルを優しく抱き起こすと、


「ルミナス•レストレーション!」

ギムルの腰に手を当てて呪文を唱えた。


ギムルの腰は一瞬でよくなったようで、楽そうに立ち上がった。


「じいさん!気を付けろよ!ここらは魔物をいるからな!ところで、じいさんは、ここらの者か?ちょっと、聞きたいことがあるんだけど!」


「あ、ああ、いや、うーん•••」

ギムルは狼狽えて口ごもった。


「ハッキリしない、じいさんだな!」

「ハーベル、おじいさんに失礼だぞ!」

レオンがギムルに紳士的に頭を下げた。


「俺の名前は、ハーベルって言うんだ!訳あって娘を探しているんだけど、じいさん、ここらで娘かレオンの息子のアリオンって言う13歳くらいの子供を見なかったか?」

ハーベルがギムルに優しく尋ねた。


「レオンと言います。息子のアリオンが行方不明で連絡もとれないんです!何かご存知ないですか?」

レオンも紳士的に尋ねた。


「あ、いや、うーん、ワシは知らんかな?」

ギムルはハッキリしない態度でしどろもどろな感じだった。


「じいさん、ここって迷宮の入り口みたいなんだけど、どうやって入るか知らないか?」

ハーベルが尋ねると、


「え、入り口?出口じゃないのか?」

ギムルはしまった!という顔をした。


「出口?おかしいな•••ちょっとこっちに来てみてくれよ!」

ハーベルがギムルの手を引いて迷宮の入り口の方へ連れてきた。


そこには車椅子に乗った、美しい顔の老婆が少し寒そうにしながら佇んでいた。


「ああ、オウカ!寒くないか?」

ハーベルが優しく微笑みかけて、ストールを肩からかけ直してあげた。


「こちらは、•••ええっと、じいさん、名前は?」

ハーベルが唐突に尋ねた。


「ああ、ワシはギムルという、近くの村に住んでいるもんじゃ!」

ギムルは少しオウカに見とれていた。


「へえ、近くの村にねえ•••」

ハーベルがそう言うと、


「ギムルさん、本当に子供たちを見ていないんですか?」

レオンが念を押すように強い口調で聞き返した。


「ああ、ワシはアリオンという名前も、フィナベルという名前も全く心当たりがないのお•••」

とぼけた感じで言うと、


「おい!じいさん!誰を知らないって?」

ハーベルの顔つきが一瞬で豹変した。


「おじいさん、フィナベルを知ってるのですか?」

レオンが問い詰めると、


「いや、だから知らないって言ってるじゃろ?」

「いや、俺の娘の名前を何で、そこらの村のじいさんが知ってるんだよ!」

ハーベルの顔は昔の不良時代のいかつい顔に戻っていた。


「ああ•••」

ギムルもやっと気がついたようだった。


「第一この辺りには、村どころか人っ子ひとり住んでないんだよ!」

ハーベルが問い詰めるように言った。


「おじいさん!子供たちのことを知っているなら、早く教えてください!一刻を争うのです!」

レオンは懇願するようにすがりついた。


「いや、そう言われてものお•••」

ギムルはごまかしながら後ずさりをした。


その瞬間、

「お前ら、このばばあがどうなってもええのか?」

ギムルがオウカの首もとにスタッフを当てながら叫んだ。



次回 魔法対決と真実の口!

続きの気になった方は、

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頑張って続きを書いちゃいます!

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