迷宮の危機! アリオンに迫る脅威
「アリオン、大丈夫かな?」
フィナベルが呟きながら、リュックを漁っていると、
「おお!骨だ!やった!」
フィナベルが喜びのあまり叫んだ。
実は、錬金術師のなかでは、【骨粉】は一番重宝される材料の一つで、いろんなレシピに含まれている。
「おおお!武器だ!スゴーーイ!」
またまた、喜んで叫んだ。
一番苦労する材料が金属なのだ。
鉱石があれば精錬することはできるが、なかなか骨が折れる。
そうでないとインゴットを購入するしかない。
その点、武器からなら貴重な金属を簡単に取り出すことができるのだった。
フィナベルは魔方陣を使って、【骨粉】と【鉄のインゴット】を作成してストックしていった。
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アリオンへ
骨と武器をありがとう!
素材としては最高です!
どんどんドロップしたものを入れていってください!
あまり無理しないでね♡
フィナベルより
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「アリオン、どの辺まで進んだかな?もう少し、迷宮のことを調べておこうかな!」
フィナベルは魔導書を広げた。
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第三章 【最初の難関】
低階層は、それほど強い魔物もいないので比較的簡単に探索は進むだろう。
しかし、これが最初の罠である。
最初の難関はすぐにやってくる。
10階層の主は、「バジリスクロック」という魔物で、攻撃力も防御力もたいしたことはないが、最大の問題を抱えている。
その問題とは、最凶のスキルにある。
バジリスクロックの眼からは石化の効果のある光線が発せられる。
まず、初見では回避することはできない。なぜなら、スキル発動の予備行動が全くないからだ。
相手の眼を見た瞬間にはもう石化しているのだ。
石化自体は、時間と共に回復するが、戦闘中に石化されたら、まず間違いなく敗北する。
特に、心臓を石化されたら即死だ。
石化された部分を破壊されると、回復できなくなるので細心の注意が必要だ。
対策としては、石化光線を弾き返すために鏡を持参することを強く推奨する。もしくは、「リフレクション」の魔法でも対応可能だ。
健闘を祈る!
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「これって、知らずに行ったらまずいんじゃない?すぐにアリオンに知らせなきゃ!」
フィナベルは言い様のない不安に襲われた。
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アリオンへ
連絡が遅くなってごめんなさい!
至急でお知らせしたいことがあります。
10階層の階層ボスについて、注意が必要です!
ボスは、「バジリスクロック」という魔物ですが、初見殺しのスキルがあります。
バジリスクに睨まれると、予備動作なしの石化光線が来ます。
対策としては、鏡が有効なので磨いた盾を入れておきますので、十分に準備してから挑んでください!
魔法では、リフレクションが有効なので覚えておいてください。
くれぐれも準備を怠らないようにしてください。
フィナベルより
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「アリオン、大丈夫かな•••」
フィナベルの不安は増すばかりだった。
次回 迷宮の罠!アリオン危機一髪
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頑張って続きを書いちゃいます!