フィナベルのオリジナル錬金術!?
「よっし!アリオンにちゃんと連絡できたみたい!良かったー!」
フィナベルは胸を撫で下ろした。
「生命の石か、これでライフポーションが作れるわ!」
フィナベルは、早速生命の石をいくつか取り出すと、錬金術の準備を始めた。
通常の錬金術師は、基本スキルを使って作るため、作れるものがある程度決まってくる。
例えば、今回の【ライフポーション】を例にあげると、
【ライフポーション】 R
レシピ:生命の石×2
精製水
まずは、精製水を用意する。無い場合は、通常の水を「精製」を使って作ることもできる。
さらに、「分解」で生命の石を粉々にした物を2つ分、精製水の中に溶かしたあと、魔法の「加熱」によってひと煮立ちさせると完成する。
ちなみに、加熱はふつうの火を使った加熱でも構わないが、錬金術師としては、すべて魔法とスキルで錬金することに誇りを持っている者が多い。
つまり、自分の属性スキルと使える魔法によって、自分の作れるレシピはかなり限定されてしまうことになる。
ここで、主属性以外の合成魔法について少し説明しておこう。
光ー闇ー虚空
ー炎ー光線
ー水ー聖水
ー風ー雷鳴
ー土ー成長
炎ー光ー光線
ー闇ー黒炎
ー水ー蒸発
ー風ー加熱
ー土ー硬化
風ー光ー雷鳴
ー闇ー夜霧
ー炎ー加熱
ー水ー運気
ー土ー砂塵
水ー光ー聖水
ー闇ー毒素
ー炎ー蒸発
ー風ー運気
ー土ー粘土
土ー光ー成長
ー闇ー腐敗
ー炎ー硬化
ー風ー砂塵
ー水ー粘土
闇ー光ー虚空
ー炎ー黒炎
ー水ー毒素
ー風ー夜霧
ー土ー腐敗
ここに示したように、6つの主属性を組み合わせることによって使用できる合成魔法というものがある。
例えば、先程の「加熱」の場合で言うと、主属性に炎と風が必要となる。
さらに、合成魔法を使用するためには、それぞれの属性を同程度までランクを上げておく必要がある。
それ故、錬金術師は知識だけでなく、魔法にも精通している必要があるのだった。
これが通常の錬金術師の方法だが、フィナベルの錬金術は少し違っていた。
「設定」スキルを使用して錬金術を行使するため、通常の錬金術に比べて格段に効率的にレシピを完成させることができる。
【ライフポーション】 R
レシピ:生命の石×2
精製水
の場合、フィナベルの「設定」スキルで作成した。マクロと呼ばれるプログラムのような物を始めに作っておき、それに従って作成されると言うものだった。
見てもらった方が早いだろう。
フィナベルのマクロが組み込まれた、錬金術用の魔方陣が描かれた布を広げて、その上にレシピの材料を置いていく、そこにフィナベルが魔力を流すと一瞬で【ライフポーション】が出来上がるといった具合だった。
••••••••
「【ライフポーション】が15本もできた!アリオンに報告しておこう!」
フィナベルは嬉しそうに言いながら、日記をつけていった。
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アリオンへ
攻略ご苦労様です。
家の存在には気がつきましたか?
言うのを忘れていてごめんなさい。
どこか安全が確保できるスペースがあれば、ぜひ活用してください。
今日は【ライフポーション】を15本作っておきました。
体力と魔力を回復してくれます。
疲れたときは無理せずに、頑張ってください。
おやすみ♡
フィナベルより
••••••••
「今日は、これくらいにして寝たいけどこのベットじゃな!」
フィナベルはそう言って、
ボロボロのベッドの下に魔方陣の描かれた布を敷いた。
「これを、こうしてっと!」
フィナベルが魔力を流すと、
ベッドが一度分解されて木片となり、さらに合成されて木材となって、新たなベッドが構築された。
「よっし、これでゆっくり眠れそう」
一回り小さくなったベッドに布団を敷くと、微笑みながら眠りに就いた。
次回 くずアイテムは最高の贈り物!?
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頑張って続きを書いちゃいます!