鳶が鷹を生むの逆1話
「鳶が鷹を生む」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
これは至って普通の親がとても優れた子供を産むという意味のことわざで、鳶が自分らよりも優れた鷹を産むということ。
しかし私の場合両親は医者で一流大学を卒業しているのに対して、ついこの前まで家の前にある鉄塔を東京タワーだと勘違いしていた天才バカ少女だ(笑)
つまり鳶が鷹を生むの逆、鷹が鳶を産んでしまったのだ。
そういえば今月受験生というものになってしまった、
小学生から中学生になる時は単なるお引越しとしか考えていなかった。しかし最近気づいた、このままだと来年には強制退去させられてさらに行く高校がないのだ。
てもよくよく考えてみれば両親が医者の娘さんだぞ。
あまり焦ることはない、ゆっくり中学校生活を楽しもう。
私の名前は橋本美咲。みんなにさきちゃんって呼ばれているのだが、入学した時の最初の自己紹介でつまんないギャグや下ネタを言ったせいでクラスのみんなにキモイやつ認定されたことは今でも後悔している。
部活は美術部に入っているがこの前、友達の絵に蛾の落書きをして泣かれた。
成績はとことん悪くて学年で下から数えて4番目くらいだ笑
「さきちゃんの両親はお医者さんなんだからさきちゃんも両親のように勉強してお医者さんになるのかな?」
とディスり口調で話してくる担任が嫌いだ。
こんな性格していると学校に1人はいる問題児だと思われがちだが自分では割と大人しい方だとは思っている。授業中に騒いだり暴れたりはしないし校則は守っているつもりだ。
(先週学校に飴を持っていったのがバレて怒られたのは秘密)
そして今週も決してたのしい訳では無いが中学校生活がやってくる...