ある恋の物語
ある恋の物語は
人と人の気持ちを結びつけること
ある人の思いをストレートに
届けるため
いつも、そう願っている
ちいさなかたちのものを
君は大事そうに抱えている
僕はそれが何なのか分からない
だけど、それを抱え込んでいる君は
ときどき、寂しそうな顔をする
やさしく思う気持ちを
そのまま伝えるだけなのに
ときには、
気を引こうとして
思わせ振りな態度をするから
相手を困らせてしまう
伝えるタイミングを見失う
伝えたい言葉に戸惑ってしまう
いつか、君の大事に抱えているものが
君の思い通りになればいいね
伝えたい思いの変わりに
恋したら、かなわない
その人を思うことがたくさん出てきて
大切な人と気づいていながら
いざというとき、
できなかったことを考えてしまう
大切な人のためにできたことは
たくさんあるはずなのに
ある恋の物語は
思いをページに刻んでゆく
そのページ数はそれぞれに
多い、少ないはあるけれど
みんな共通していることは
目次は最初に決めることはできなくて
あとからしか
決められないということ