表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

年越し

作者: 篠江 一

「実はわたし宇宙怪人なの」

 そう言った妻の頬に牙の並んだ獰猛な口が裂け開き、「ア・イ・シ・テ・ル」と言ってみせた。

「そんな……そんなことって……」

 僕は左手の義手を外してバスター砲を構え、妻の肩越しに部屋の隅を走っていたゴキブリを焼き殺し、自分が宇宙怪人を追って地球へやってきた宇宙始末屋であることを明かした。

「でももうこっちで定職ついちゃったもんなぁ」

「ウ・ケ・ル」

 妻は笑って、剥いたミカンの半分を僕にくれた。

 もうすぐ紅白歌合戦。今年も、二人で静かに年を越すことになりそうだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ