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目覚ましの電池が切れていた!
微睡みの中で机の上に置いていた携帯を見て驚いた。
遅刻だ!始業まであと10分も無い!
ベッドにパジャマを脱ぎ捨てて、洗面台へ向かう。
顔を洗い、口をすすぎ、タオルで濡れた顔を拭く。
ふ、と、鏡に映る姿に膝を折る。
机の上で幸せそうに寝ているのにも腹立たしいが、その身体の下には紙があり、机の下へと垂れていた。
そこには「おはよう。振替休日!」と書かれていた。
私の字では決してない。まして、あの紙の存在など、今の今、知った。
ノロノロとベッドへ向かう。目覚まし時計を裏返し、電池が抜き取られていることを確認する。
ため息しか出ない。犯人はわかる。ここまで手のこんだことをする馬鹿は、知り合いに一人しかいないのだから。
犯人に電話をかける。
振替休日の確認のためにも。
確かに、勝手に休日にさせられていた。
イタズラに関しては出勤して、八つ当たりすることにする。
だが、もう一つ問題が···
なんで、増えてるんだ!寝てるやつ!
2019/04/03