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山井出 千夏の見た世界  作者: シャイン・シュガー
後書き・ギャラリーなど
35/38

後書き (挿絵あり)

 終わったぁーーーー!!!!




 実際の所……異世界でもない、マイナーな百合ジャンルという作品を、最初からここまで飛ばすことなく読み進めてくれた方は、果たしてどのぐらいいたことでしょうか……。


 それはともかくとして、この作品のコンセプトについてひとつ。


 作者がこの作品全体を通して意識していたこと――それは『階段』です。


 途中途中で多少の乱高下はあったものの、それでも一段ずつ面白さの階段を上っていくかのように――と、そんなことを意識しながら作っていました。


 確かに、最初の最初に面白さのクライマックスを持ってきて、それで読者を引き込むという方法はもちろんあるかと思います。


 ですが、それだとどうしても――最初は良かったケド、途中から微妙……といった、そんな結果につながると思いました。


 ですので最初の最初は思いっ切りつまらなく、動きも何も無い退屈な世界からあえて始めました。


 事実、最初のさわりを見て回り右して帰ってしまった方は相当にいたかと思います。


 それでも、途中でつまらなくなったからもう見るのやめる――と、そう思われるよりかはマシだと考え、こんな構成にしました。


 おそらく、この作品の面白さが徐々に伝わってくるのは勝希の過去編が始まる4話あたりからで、8話の『同棲開始!』まで読み進めてくださったのなら、ほぼほぼその先も読み続けてくれたであろうと、そんな確信があります。


 この作品は、作者がネットから完全隔離した生活を一年間続け、仕事中に考えた出したモノです。


 けっこうガッツリ肉体を使う系の仕事をしながら、頭の中でストーリーを考えるって、ムッチャクチャに疲れました~。


 大まかなストーリー構成はそれでよかったのですが、途中から話が細かくなってくるとさすがに頭の中だけでは処理し切れなくなり、仕事の合間をみて頭の内容を手帳にメモしていきました。


 そして、家に帰ったらそのメモをパソコンに打ち込みつつ、家で考えた内容も打ち込む。


 と、そんなことを繰り返しながらどうにか完成させた作品です。


 おそらく、この作品を最後まで読み終え、とても気に入ったと思ってくださる方が何人かはいるかと思います……が――。


 ですが! その誰よりも作者自身がこの作品を一番好きだと、自信を持ってそう言い切れます!


 何せ、こうして完成させたこの作品は自分の人生における一生の宝――財産になったと、そんな思いでいるからです。


 皆様も小説を読むなりゲームをするなりしていても、『あ~、ここさえああなってくれたらなぁ~』など、そんな思いを感じたことはそれこそ絶対にあるかと思います。


 そして、この小説はそうなってくれたらいいと思った願望そのものの――作者の考えた最高の作品です。


 とは言っても、あくまでもそれは作者の中での最高な作品のため、読む人が違えば別の考えになるのが当然だと思います。


 それは――例えるなら絵画が近いかと思います。


 ある人の目にはそれは素晴らしいモノに見え、またある人の目にはそれが落書きにも見えるのだと思います。


 けれど――苦心して自らの手で描き上げたその絵画は、自分にとっては最高に美しいものに見え、さらに完成させた作品の細かな修正もすることだってできる。


 そうすることのできる権利をこうして持っていることが、すっごく幸せでたまりません。


 ……とまぁ、そういった真面目な話はここまで。 ここからは一気に別の話題へ――。


 ここまで読み進めてくれた皆様でしたら当然おわかりかと思いますが、作者が大好きなのはモチロン『百合』ですっ!


 ですので、皆様の方で何かオススメの百合作品がありましたら何か教えてくださいませ~、みたいな――。


 そんなこと言うのは非常におこがましいというか、返答が返ってこないのが目に見えているので~……。


 ですので! 今から作者自身のオススメ百合作品について色々紹介していきたいと、そう思いますっ!


 まずは手堅く『アニメ』から――。


 ハッキリ言ってアニメの場合、一歩進めば見方を変えるだけで百合になる作品にぶつかるぐらい、百合作品であふれかえっているため、百合不足になることはないかと思います。


 けれど、その中でも特に――といったら、やっぱり『神無月の巫女』をオススメしたいですっ!


 この作品のコンセプトは百合×ロボット。


 原作者に――言えっ! どうしてそのふたつを混ぜたーっ! と問い詰めたくなってしまうほどに狂っています。 (いい意味で~)


 何せ、全く意味のわからない展開やいきなりの場面転換、その全てをロボットのパワーとノリと勢いで吹き飛ばし、強制的に次へとつなげる超パワープレイ。


 しかも、それが百合作品であるにもかかわらず恋人ポジションに常に男性が居て、メインヒロインがいきなりの闇落ち。


 この先どうなるのーと思いながら、しだいに面白くなっていく後半――。


 そして最後の最後、クライマックスで最も盛り上がっている熱いシーンで、男性の大神 ソウマ君が放った決定的なひと言――。


『俺には、せいぜい世界を救う程度しかできないけど――』


 ソウマ君にとっての世界の重さって!


 掃除当番代わりにやってあげたよ~みたいなノリでいきなり世界を語るなっ!


 感動でウルウルしてた涙がそれで一気に引っ込んだよっ! (後に号泣)


 ま、それはそうとしてメインの百合カップルの声優はFateで言うところの――セイバー×間桐 桜なため、それもなかなかいいかと思います。


 けど、あんなパワーで百合を押し切るような作品、もう二度と出ないだろうなぁ……。


 次点で『NOIR(ノワール)』。


 記憶喪失でありながら、すさまじいまでの殺しの才能を持つ日本人女子高生・夕叢 霧香(ゆうむら きりか)と、殺し屋の金髪フランス人女性・ミレイユ・ブーケ。


 霧香は記憶が戻ったら自分を殺してほしいと言ってミレイユと契約し、殺しの世界へと身を投じていく……。


 この作品、殺しを行う『動』と日常パートの『静』の対比が素晴らしく、そこで流れる両方のBGM。 それらも相当にレベルが高いです。


 殺しをしていない時の霧香は普通の子よりかなりおとなしめな女の子で、『よいしょ』と言うのが口癖。 (後に覚醒してクロ霧香へ)


 そして、初めてフランスに行って服を選んだ際、白地で胸元にフランス国旗のプリントされたTシャツを選ぶセンスと、それをフランス国内で堂々と着る度胸を兼ね備えている……そんな女の子です。


 深夜放送枠なのに血が全く出ない描写は少し過剰だった感はありますが、それでもいい作品に違いはありません。


 この作品は後に続く『MADLAX(マドラックス)』や『エル・カザド』のシリーズ一作目ですが、やはり初代こそが至高だと、そう思います。




 次は『マンガ』!


 百合作品のマンガを読んでる時のあるある~。


 お、この百合マンガの一話面白いなぁ~……って、あれ? 二話から別の主人公?


 ……うん、まぁ……つまらなくはないケド、やっぱり最初の一話の続きが見たかったなぁ~。


 ――と、そういったことがよくあるのですが、これから紹介する作品ではその心配だけはないと、最初にそうお伝えしておきます。


 作者自身、一番のオススメはやっぱり『やがて君になる』、ですかねー。


 それは、人を好きになるという感情を知らない高校一年の主人公『(ゆう)』と、初めて好きという気持ちを知った二年で生徒会長の『燈子(とうこ)』。


『初めてのキス。 何も感じなかった』


(ゆう)、好きだよ。 どうか、私を好きにならないで』


 この作品、マイナーな百合ジャンルという中では非常にめずらしく、画力レベルがあまりにも異常。


 その上、人物ごとの掘り下げと心理描写がとても細かくて丁寧という、嬉しいオマケ付き。


 主人公の(ゆう)は決して無感情というワケではなく、普通に持ち合わせている感情の中で『好き』という感情だけを知らない、そんな女の子。


 そしてヒロインの燈子(とうこ)は、(ゆう)が決して誰も特別に思わないという性格を知ったからこそ、(ゆう)のことが気になって好きになった。 (それじゃあ、(ゆう)が特別を知ってしまったら……?)


 『好き』という感情を知らないハズの(ゆう)が、『好き』を知る燈子(とうこ)と何度も触れ合う内――その心に、しだいに変化が……。


 そして、(ゆう)のことが好きな燈子(とうこ)の方にも……新たなる、別の感情が――。


 この作品は現在も連載中で詳細は明らかにされていませんが、生徒会長の燈子(とうこ)は亡くなった姉の『何か』にコンプレックスを抱えている――そんな妹ポジションの存在で、姉妹好きな自分にとってはそれが非常にポイントが高く、続きがとても気になる作品です。 (まぁ、月刊なので更新は遅いのですが……)


 その次にオススメなのが『将来的に死んでくれ』。 (何てタイトル……)


 主人公の菱川(ひしかわ)は、ヒロインの小槙(こまき)に隙あらばお金をチラつかせて性交渉を迫ってくる、そんな女子高生。


 いつもそっけない小槙(こまき)の普通な態度と、たまに見せる優しさにドキドキさせられてしまう、そんな作品です。


 この主人公、中身がオッサンぽい……? というより、こいつの中身完全にオッサンだ! ――と、そう言い切れるほどのすがすがしいまでの性欲魔人振り。 (それがたまらなく大好き)


 ちなみに1巻で小槙(こまき)が見せた不器用ウインク、あれは控えめに言って最高だと、そう思います。


 それからもうひとつ、『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』。


 これはアニメ化もされて知名度は相当に高いかと思いますが、8巻の修学旅行編から超覚醒。


 『山井出 千夏の見た世界』を階段に例えたとするなら、『わたモテ』は普通に続いていた道から8巻でいきなりエレベーターに乗ってしまったような、そんな感じです。


 そこからさらに階段!? 9巻以降も巻が進むごとに面白さが高まり続けている――と、まさにそんな状態です。


 作者自身、ここまで途中から面白さの変化するマンガに出会ったのは初めての経験で、この先がどうなるのか色んな意味で楽しみな作品です。




 最後に『ゲーム』!


 一般向けなら『FLOWERS(フラワーズ)』。 (※ 選択肢の難易度が狂っているとしか思えないほどにレベルが高い)


 18禁なら『屋上の百合霊さん』? (Hシーンは後半に少しだけ、ほとんど一般ゲー)


 ……まぁ、それも確かに悪くはないのですが、作者自身が真にオススメしたい作品、それは――。


 『ジンコウガクエン』と『ジンコウガクエン2』! (モロ男性向け18禁ゲーム)


 あ、いや……引かないでください……。


 この『山井出 千夏の見た世界』からしてエロを抜きにして語れない部分はありますし、自分の好きな話題になると変なことを口走ってしまうオタクの暴走だと思って、軽く聞き流してやってください。


 この作品のスゴイところは自分の好きなキャラを思い通りに作れるという自由性と、そうして作った同性の――『女性キャラ同士』で恋愛できるという、その一点にあります。


 そして、どうしてそこまで充実しているのかと少し引いてしまうほどの、女性同士での体位のバリエーションの多彩振り。


 それから細かな性格の設定もすることができ、貞操観念を低く設定するとCPUの女の子同士が、校内で色々と……。


 その上さらに『ジンコウガクエン2』では、好感度を上げて→Hシーンという流れをくつがえし、脅迫していきなりHシーンという新機能も搭載。


 それと、日付が変わるごとに操作キャラを別キャラに変更させてのプレイも可能なため、脅されていた側から逆に脅していた相手に迫っていく――といった、そんな新たなるパターンも……。


 本来ならば教室の人数を全て埋めた30人ぐらいでプレイしたいところですが、このゲームでは一日経過するごとに全員の好感度が微減少するようなので、最低限の3人で進めるのが安定するかと思われます。


 おそらく……この作品をプレイして男性キャラを全く使用せず、女性キャラのみでひたすらプレイし続けたのは日本でも自分だけだったろうと、そう自負しています。


 ――あ。 18歳未満の方はモチロン、18歳になるまで我慢してくださいね。 (だったら紹介するな? ……すみません)




 それと――前に書き溜めた小説を全て投稿し終えたといったな? だが、あれは嘘だ。


 作者の手元には、勝希が学生寮で暴走したあの夜のエピソードと、さち・ふえる・マキのその後のエピソード、桜花が四葉と出会った際のエピソードが残っているぞ。


 勝希は全編を通してモロにR-18で、三人についても後半がR-18。 桜花の方は番外編 ③の予定だったのですが、作っている内に収拾がつかなくなって長期化しそうになったため途中で断念。


 R-18の方も、新たに別枠を作ってそれだけ投稿というのも何か変な感じがするため、投稿する予定はありません。


 ま、それは作者の自分用(意味深)ということで……。




 ――はぁ~……語ったぁ……。


 正直、半分以上この作品とは全く関係ない話をしてしまいましたが、あとがきなんて基本何を書いてもいいので、まぁこんなものでしょう。


 それはそうと、シャイン・シュガー様より、大変素晴らしいイラストを頂いたため、これを機会に下記に掲載させておこうと思います。


挿絵(By みてみん)


 ……ん? シャイン・シュガー? ――って、自分やないかーいっ!


 ……まぁ、自作自演なんですが。


 ドット絵で恐縮ですが、こんな絵でも作るのに2時間も掛かってしまいました。


 そして、完成させてからその出来栄えに自己満足し、1時間以上も眺め続けていました。


 イラストなんて、普通だったら長くても5分ぐらい見て、それで終わりでしょうね~。


 いくらこの作品を好きだと言ってくれる方がいても、やっぱり自分より好きな人は絶対にいないなぁ~と、この絵を見る時間の結果からだけでもそれが伝わってしまうような思いです。


 作者自身はいつまでもここで自作品の細かな修正をしたりしているので、またこの作品が見たくなったら見にきてやってください。


 では、その時までまた。

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