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17.<依存と女のプライド>

ダイゴのチャットルーム内での影響力は大きかった。

一日中その部屋に、常駐していたからである。

朝から晩まで、晩から朝まで・・・彼は常にそこにいた。


ある者は、安心感を彼に感じ、ある者は、脅威を感じていた。

それだけ、ダイゴはその部屋で不思議な存在であった。


ダイゴは、常に、自分を一番だと誇張する性分、新しい入室者で知識豊富な者が現れると、

その者への攻撃が絶えなかった。

知識の争いを横目で見ていて、いつもとても滑稽だった。



そんな彼は、自分の手下のようなものを地道に集めていたことも、桃美は知っていた。

自分が一番になれる場所、ダイゴ王国を作る動きをしていたこと。

オタク的な発想だな〜と、桃美は前々から思っていた。




そのダイゴ王国に、チャット内で、してやられてしまったのである。

ダイゴたちへ反発したがゆえの、仕打ちであった。


その後、夜な夜な、桃美の悪口が聞こえてくるようになった。

あの人が桃美のことを悪く言ってたよとか、聞きたくない情報が、

わんさか桃美のメッセンジャーに届く。



桃美の頭は、混乱していく。

素直に気になるだけに、メッセンジャーを使って、色々な人に聞きまくった。


次の日、桃美=スパイ  と噂が広まっていた。

よかれと思ってした行動が、どんどん裏目に出て行く現状・・。

一体、何が起きているのか?

目に見えない人間たちの、悪魔ダンス。そういう言葉がしっくりとあてはまった。



もはや、誰が敵なのか、誰が味方なのか、そういう思考に侵されていった。

桃美のネット依存度が、日に日に増幅していった。



その出来事に比例して、桃美は男に依存もしていた。

たった1回のダイゴとの関係を断ち切ったあと、アキラとの肉体関係は続いた。

出張のたびに東京に出てくる、アキラの宿泊ホテルに、桃美は体を捧げに通った。


ビジネスホテルのベッドの上で、アキラと桃美の体が一体化する。

何度も何度も体中を愛撫され、桃美の中の女が火照る。

女として、扱ってくれている・・・。

その思いだけが、桃美のプライドを維持できた。




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