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暗い夜

夕方から降り出した雨で開け放たれた窓からは冷たい風が吹いてくる。

靴下を履いていない足を冷たい風が吹き付ける。モジモジと両足をこすり合わせるが、なかなか温かくはならない。

机から落ちたラジオからは時刻を知らせる女性の声とともに能天気な音楽がかかりはじめた。

もう九時なのかと涼美真咲はこの状況にも関わらずそう思った。そう思わずにはいられなかった。

自分の上に母親の死体が覆いかぶさっている。

血の匂いが鼻を刺激し、死体の重さでうまく息ができない。

今にも気を失いそうだが目を閉じてしまったらこのまま自分も死んでしまうのではないかと思うと怖かった。

襖の向こうでは、4つ離れた妹のすすり泣く声が聞こえる。

明日は妹の4歳の誕生日だ。真咲も楽しみにしていたし、母と一緒にプレゼントまだ買いに行った。

自分のせいかもしれないと真咲は己を責めた。

その時、遠くからサイレンの音が聞こえた。もうすぐ助けが来る。

そう思ったら張り詰めた緊張が解けた気がした。

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