麻雀ホイホイ紀
麻雀とは俺にとって、おろすゲームだ。
三味線と言えば分かる人もいるだろう。
口先で対戦相手の判断をコントロールし、
自分に有利になるようにするのだ。
俺の場合はこうだ。
満貫、ハネマン、親っパネの手を作る。
「いいぞ! 来たぞ!」と嘯く。
対戦相手は振る舞いとするから勝負を避けて遅くなる、それか勝負を降りてくれる。
それでは放縦がないではないかと言われるかも知れないが、
必要ない。
勝つか負けるか分からない勝負より、
安全なツモ上がりを狙う。
それでも勝てない時はレートを上げる。
友達打ちでほぼ負けなしの鉄板戦略だ。
それなにの今日、負けている。
2000点の安手で勝負してくる奴がいる。
うまくリードしきれない。
「いやー、勝負勝負よ」
「いつもツモられ貧乏やから、つっかからんと負けるだけ!」
俺の打ち方が攻略されつつある。
俺はいつもよりリスクのある。本来の麻雀にドキドキしているし、不本意だ。
どうしよう・・・降りようか・・・?