1/4
ピュアホワイトとカーマイン
だるい....
身体から大事な何かが流れ出していく。
朦朧とする意識の中、思考は重い。
暗転した世界の中、視界の先に佇む少女。
多分7、8歳であろう幼い少女。
泣くことも喚くことも怯えることもなく、ただこちらを見ていた。
透き通った紅い瞳で....。
少女の白い肌を汚した赤い液体はアスファルトを伝い俺の身体を深紅に染め上げていた。
そこでようやく気づく....
この赤い液体は自分の血液なんだと。
こんなに出るんだ....死ぬのかな、俺。
朦朧としていた意識が冴え渡りまるで霧が晴れていくようだった。
鈍っていた思考も戻り、止まっていた時は動き出し、現在の状況を把握する。