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君を想って、もう何年になるんだろうか。
もう、すぐには分からない程長く、君を想っていた。
手が届かなくて、でも届きそうで。
ふわふわと君は俺の傍にいた。
もう忘れたい……そう何度も思って、それでも忘れられなくて。
願わくば君に気持ちを伝えたいと、何度も想像した。
その度に、今さら君に想いを伝えるなんて無理だと落ち込んで。
それでも何度も夢想した。
君を想って、ただ君だけを。
何年も会っていないのに、君の存在が薄れていかなくて。
そんな君と今日会えるかもしれないと思ったら、気がおかしくなりそうだった。
ただ、視界に入れてほしい。
君の瞳に。
―――俺は、もう友達のままで居たくない。