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今宵、きみを想う  作者: 桜倉ちひろ
君と彼
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1

 想いは重なってるはずなのに



 どうしてうまくいかないんだろう?



 でも、これからはきっと。



 多分……一緒に。


 外気の冷たさも、ミルクティの温もりも。



 一切の感覚を失った。



 感じるのは肩に置かれた彼の手の温もりと、その大きさだけ。



 戸惑いに、瞳が揺れるのに。



 揺らがない彼の瞳が怖い。





 私、本当はずっと、この瞳を知っていた。




 強くてまっすぐな瞳を。




 まっすぐすぎて、逸らしたことが何度かあったことを―――




 今になって思い出した。





 「答えて」




 静かにそう続ける彼に、ビクッと体が震える。



 


 「そん、な。そんな2択、ずるいじゃないっ」


 「うるさい。俺だって、限界なんだよ。お前想って何年経つと思ってんだよ? いい加減俺だって、俺だってもう終わらせたいんだよ片思いを!!」





 叫ぶ彼の声が、声の大きさ以上に胸を貫いて刺さる。



 片思いを終わらせたい、ってすっごく分かるな。




 ははっ。




 私多分、どうかしてる。





 目の前の、このまっすぐな奴が―――



 急に、




 たまらなく愛しく見えた。







 ふわりと体を起こすと、私は勢いで彼の唇を奪った。







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