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 だけど、どうしても最後まできみだけだって思えなかった。


 

 それは幼い自分だからこそなのか。


 

 それともどちらへの想いも浅かったからなのか……



 今になっても出ない答えではあるけれど、俺はきっとどちらのこともその時その時、好きだったんだと思えるようになった。



 恋愛は一つじゃない。



 始まりも、多種多様で。



 それを一つに当てはめようとしすぎて苦しかった。



 でもそれらが重なって……俺は今、大切な人に出会えた。



 だから何一つ後悔はしてないんだ。



 ただ言えることは、彼女のことが好きだったことも紛れもない事実で。



 君が好きだったことも嘘偽りないってこと。




 「ねえ」



 自分の世界にトリップしていた俺に、彼女の声で現実に戻る。



 「うん?」


 「あのさ」


 「うん」


 「私もっ」


 「え?」


 「私も、好きだった。ずっと―――」


 「え?」



 彼女からの告白返しに、目を丸くした。



 まさか彼女からその言葉を聞く日が来るとは思っていなかった。



 「だから……本当は、最初からずっと好きだったのっ!」



 恥ずかしさからか、やけくそ気味にそういう彼女。



 その様子が昔と同じでくすくすと笑ってしまった。



 「ひどっ! 笑うとか、酷過ぎ!」


 「ご、ごめっ。くくっ。つい」


 「もー。酷い奴ぅ」



 そう言って彼女が唇を尖らせる。



 そんな仕草も、昔と変わってない。



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