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3


 ――――――



 久しぶりに同窓会をすることになった。


 高校一年のクラスだから、初めて出会ってから丁度10年。


 実家を出て、地元を離れた私は、仲良く連絡を取り合っていた友達以外とは本当に久しぶりに会う。


 ちょっとくらい、可愛くなったって、美人になったって、大人っぽくなったって言われたい。


 少し高めのピンヒールを履いて。


 美容室に行って、ちょっと可愛くアップにしてもらって。


 清楚系を狙った、綺麗目のワンピースを着て。


 細かい網の目のタイツを履く。


 馬鹿だとは思ってるけど、勝負下着にちゃっかり手を出して。


 奮発して買った、真っ白なコートを着る。



 たかが同窓会に、何やってんだかって思うんだけど。


 何かを期待して。


 何かを想って。


 そしたら訳分かんないくらい気合が入った。



 だって、だって今日は―――彼に、会えるから。



 好きになり過ぎて、でも告白できなくて。


 馬鹿みたいに彼女がいる彼を目で追った3年。


 後悔してない。


 何かあるなんて思ってない。


 でも、でも―――今、どうしてるんだろうって、それくらいは気になってる。



 ―――嘘。



 ほんとは、少し期待してる。


 彼女と別れて、今はフリーで。


 今日久しぶりに会った私に、ちょーっと何かを感じてくれて。

 


 「俺、結構お前のこと好きかも」



 なぁんてこと言われないかなって、そんな馬鹿な妄想はかき立ててる。


 彼を引きずってとかじゃないけど。


 なんとなく誰と付き合ってもうまくいかなくて。


 だから、あんなにも好きだった彼に久しぶりに会うことで、何かをスッキリさせたかった。


 多分―――やっぱり、未練があるんだと思う。


 告白、すれば良かったって。


 そんな未練が。

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