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敗走  作者: リリオ
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過去の断片

男が見た夢の意味を探す物語

昔、3人で小さなアパートに暮らしていた。

その頃は家族が壊れるなんて考えもしなかったし、それよりも、ただ子ども特有の「退屈さ」に包まれていた。


けれど、小学3年のとき、突然引っ越すことになった。

町も、家も、学校も見たことがないくらい綺麗で、最初はそれだけでわくわくしていた。

新しい町に新しい友達、大きな期待があったのを覚えてる。


しかし、小学5年の始め頃から、両親の間に亀裂が生じ始めた。

喧嘩が増えた。理由はいつも些細なことだった。

けれどその奥には、家庭と趣味、現実と逃避のぶつかり合いがあったように思う。


ある日、母親が出ていった。

父親は母親が出ってたことをその時は話さなかったが


本当は母親が出てった夜、自分は布団の中で2人の会話を聞いていた。


ある日、父親と一緒に洗面所の前で泣いた。

あのときの鏡に映った父親の顔、水の音も覚えている。


「ごめんな、2人で頑張ろう」

父は泣きながらそう言った。


あの言葉は本気だったと思う。

でも、どうしても埋まらない何かが、俺の中には残った。

ここから少年期全般を分けて記録する予定です。

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― 新着の感想 ―
自分もいじめや辛いことがありました。 その事を、小説にしようと思うのですが何を言われるか分からなくて怖くてできませんでしたが この小説を読んで勇気が出ました。 ありがとうございます_(._.)_
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