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何の文字もなく、何の言葉もなく、ただその画面は深く鮮やかな緑を映していた。
混沌でありながら、当然のごとく理路整然と並び、そして異質な存在感を持って投射され、人の手で作り出されながら、あたかも神が恩恵をもたらして生み出したような錯覚を与える。
これ(・・)はいったい、何なのだ。
膨大な知識量をもって語りかけてくるこれ(・・)を果たして人が扱う道具と呼んでよいのだろうか。いや、これ(・・)はすでに神の道具と呼ぶにふさわしいのではないのだろうか。でなければ、これ(・・)は恐ろしい悪魔の道具だ。