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7話

 戸井がいじめをする素質があると? 奴は俺と坂井らの一悶着を仲裁した。

いじめ撲滅委員会に立候補をすると話しており、いじめへの潔癖さは、実際に感じ取れた。

確かにできれば、いじめ撲滅委員会からいじめをする中心人物を作りたいとは言ったが、よりにもよって、戸井が?


玉川には何が見えている?


「何故そう考えている」


「彼はいじめ撲滅委員会に立候補するつもりです」


「悪魔で理想として、いじめ撲滅委員会に中心人物を作りたいだけだ。奴は、俺と坂井らの一悶着を止めに入った。いじめに対して否定的だ。拒否感と言ってもいい。過去に友人がいじめに合った苦い思い出もある。 そんな奴を仕立てあげるのが難しいってことはわかるだろ」


「戸井君は【いじめられています。】」


「…。何故わかる」


「いじめを目の当たりにした人物なら、その友人を庇うので手一杯です。戸井君の行動は過剰です。いじめに敏感な人の動きです」


「言わんとしていることはわからなくもない。ただ、まだ納得するまでにはいかない。確固たる証拠でも去るるのか?」


「戸井君のその友人がいじめられていたとします。もしもそうだったなら、相当苦悩するはずです。トラウマになることだってあります。青空高校はそれに対応するためにある学校です。友達を気にしているようですが、戸井君が誰かと仲良くしている様子を見ましたか?」


「! ? …。いや、見ていない…」


「仮に友達と一緒に進学したとしたら、隠しながらも、気にする素振りを見せるものです。よくわからないことをしています。友達を気にせずに同じ進学校に行くのはもっとわからないことですよね。そして何よりも【私がいじめらた経験があるからです。】」


「…。いつからだ。いつから見ていた。いつから疑っていた」


「戸井君が登校して外靴置き場を利用した時からです。戸井君は、外靴置き場を見ると一瞬喜んでいました。安堵と言っていいです。下駄箱で嫌がらせにあったからでしょう。ここのは直接置くので、嫌がらせは目立つので、しにくいでしょう。それから戸井君は教室とは反対側、職員室へ行きました。なので私もついていきました。正確には、私も用事がありました。学校生徒全員の名前を知るためです」


「! ?」


「気づきましたか。戸井君も同じで、名前を聞きに来たんです。そうでなくちゃ、坂井くんと阿多谷くんの名前なんて、登校して間もなく知ることなんて出来ませんよ。クラスの名簿を見ない限り。戸井君は勿論別のクラスに行ったりてしてません。友達が居れば行くのが自然です。要するに、人の動向を逐一把握しないと気が済まない潔癖症。一時間の時、消しゴムの件、何度もすみません。戸井君の反応を観察していました。その結果戸井君は消しゴムが落ちたとき微かな身震いしました。普通そんな些細な音に反応しません。何度もぶつけられたりしてして特定の音に対して敏感になったのでしょう。これらを踏まえて、戸井君いじめられてるに至りました」


「計画を言う前からそんなことをしていたのか。何故だ。仮に俺が何も計画していなかったら、お前はいったい何を…」


「なにもしませんよ。向井間さんならいじめをつくると思っていましたから。手伝えるに越したことはありません。ただそれだけです。それで戸井君の件どうでしょうか? 」


「…」


「不服、でしょうか? でしたら、いじめられている者が経験したであろう行為から出る反応をまた検証してみしょうか? 不本意ですが、私はそれを嫌という程、経験しましたから」


「いや、充分だ。ただ…ちょっと待ってくれ考える」


「わかりました」


正直これ程計画に理にかなっている候補者に気づいてなかった自分に驚き、それに気づいた玉川にも驚いている。

戸井はいじめを許さない人物。だから坂井らのとの揉め事を止めた。

そんな先入観をもっていた。


だが、よくよく考えれば、玉川の言っていた通り不自然な行動をしていた。

それを玉川は気づいた。

いや、それだけじゃない。

気づきながら、奴の行動を元に洞察した。それも俺が計画を知らせる前に。


意識の差は歴然だ。

正直畏怖すら感じてしまった。玉川はどこまで見えているのだ?

これが本当にいじめらた者とそうでないもの差なのか?


…。


大金を得て平和ボケしたのか? 向井間透。

お前は悠々自適に暮らすためにこんな学校に来た訳じゃないだろ?

己の身に起きた理不尽、やるせなさをぶつける者をつくるためだろう?


そうしなきゃ、過去の苛立ちが静まらない。

金は障害から離れる手段。ただそれだけ。

なら、答えは決まっている。


「玉川の事を聞かせて貰いたい。特に小学校の頃のいじめられていたときの事を。家族との関係もお前のありとあらゆるあらましを。まさかこの期に及んで、己の身の上話を言いたくなさで、計画から降りるなんて無いよな?」


「はい。わかりました。ですが、長くなります。いいんですか?」


「そうでなくちゃ困る」


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